2023年最高の韓国ドラマ…圧巻の面白さのワケは? ディズニープラス『ムービング』徹底考察&感想レビュー
text by 古舘美和
ディズニープラスにて独占配信中の韓国オリジナルドラマシリーズ『ムービング』。他の韓流ドラマと一線を画した映像表現が話題を呼び、「2023年の最高傑作」、「シーズン2も出して!」との呼び声も。今回は、そんな話題作の魅力を多角的な観点から深掘りする。(文・古舘美和)<あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー>※本ページはプロモーションが含まれています
愛する家族を守るために特殊能力を使う“平凡な人々”の物語
ディズニープラスで配信中の『ムービング』は、韓国の大ヒットウェブ漫画を実写化したSFヒーローアクション大作。
10月8日、第28回釜山国際映画祭のOTT授賞式として開催された「2023 アジアコンテンツアワード&グローバルOTTアワード」で、最高賞であるベスト・クリエイティブ賞をはじめ、主演男優賞(リュ・スンリョン)、作家賞(カン・プル)、ベスト・ビジュアルエフェクト賞、新人賞(イ・ジョンハ、コ・ユンジョン)の6冠を達成。すでに“今年の最高傑作”との呼び声高く、シーズン2制作の期待も高まっている。
撮影に約1年、ポストプロダクションに約2年の歳月を費やしたという本作の制作費はなんと約650億ウォン(約70億円)! VFX作業には9カ国60以上のスタジオが参加したといい、特殊効果を多用した見ごたえのある映像は圧巻だ。
監督は、Netflix『キングダム2』で時代劇×ゾンビの異色ドラマをヒットさせたパク・インジェ。脚本は、原作ウェブトゥーン『Moving -ムービング-』の作家カン・プルが自ら手掛けた。1973年生まれのカン・プルはキャリア20年以上のベテラン人気作家。
これまでも『隣人-The Neighbors-』(12)や『26年』(同)など実写化された作品はあるが、脚本まで執筆したのは今回が初めてだという。