松下洸平vs仲野太賀…のはずが? 奇跡のバランスの4人の今後は? ドラマ『いちばんすきな花』第6話考察&感想レビュー
text by あまのさき
フジテレビ系で放送中の『いちばんすきな花』。第6話は、赤田(仲野太賀)が椿(松下洸平)の家に訪問し、ゆくえ(多部未華子)と鉢合わせする展開に…。さらに、物語は本作のテーマ「男女の友情」に切り込んでいく。今回は、そんな第6話のレビューをお届けする。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
—————————————
【著者プロフィール:あまのさき】
アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。
“このままでいること”を望む紅葉
恋愛、友情、そして嫉妬が交錯する第6話だった。
これまで折に触れてゆくえ(多部未華子)への好意を滲ませていた紅葉(神尾楓珠)。てっきりゆくえは紅葉の気持ちにちっとも気づいていなくて、切ない万年片思いなのかと思っていた。
ところが、夜々(今田美桜)に「鈍感だって言われません?」と問われたゆくえは、すぐに「紅葉のこと?」と聞き返す。夜々と同じように、なんだ、気付いていたのかと拍子抜けしてしまった。
気付いたうえで、ゆくえはあえて思わせぶりなことも突き放すこともしない。紅葉が望んでいるのは“このままでいること”だから。
実際に紅葉も「好きだと、好きって言わなきゃいけないの?」と考えていた。「相手の気持ちを分かっているのに好きだと伝えるのはエゴ」だなんて、達観しすぎていてちょっと驚く。
しかも紅葉は、それを自分だけの価値観として、夜々から椿(松下洸平)への好意は、伝えたいなら伝えればいい、というスタンスでいる。このまま4人でいることを望みながら、そのバランスが崩れるかもしれないことに執着せず、夜々の気持ちを尊重する。そしてそれはゆくえも同じだった。似た者同士の2人。