ポンコツすぎる…史上最弱のゴジラは? 醜態に呆れる珍作(2)かませ犬扱い…勝手に自爆の衝撃ラストにガッカリ
1954年の“出現”以来、日本のみならず世界中の人々に恐怖を与え続けてきたゴジラ。しかし、70年近い歴史の中には、弱々しく、到底畏怖の対象にはなり得ないゴジラも存在する。今回は、ゴジラが登場する作品の中から、特に弱いゴジラをご紹介しよう。(文・編集部)
—————————
ゴジラの永遠の宿敵モスラ
その強さを引き立てる“ポンコツゴジラ”
『モスラ対ゴジラ』(1964)
監督:本多猪四郎(本編)、円谷英二(特撮)
脚本:関沢新一
出演:宝田明、星由里子、ザ・ピーナッツ、小泉博、藤木悠、佐原健二
【作品内容】
毎朝新聞の酒井とカメラマンの純子は、台風で静ヶ浦に漂着した謎の巨大卵を調査していた。そんな彼らの前に双子の小美人が現れ、この卵がモスラの卵であることを明かす。彼女たちは卵の返還を求めるが、その願いは聞き入れられない。そんな折、ゴジラが出現し、四日市、名古屋を襲撃。そして、ゴジラが静ヶ浦に迫った時、卵の危機を救うため南海の秘島インファント島よりモスラが飛来する。
【注目ポイント】
ゴジラ、ラドンと並び、東宝が生んだ「最大怪獣」として知られるモスラ。そんなモスラが、はじめてゴジラと一戦を交えた作品が、この『モスラ対ゴジラ』だ。
本作では、『モスラ対ゴジラ』というタイトル通り、モスラが主人公で、ゴジラはむしろモスラを引き立てるための敵役として配置されている。モスラが生み出す突風に飛ばされそうになったり、挙句の果てにモスラにしっぽをつかまれて引き回されたりといったゴジラの姿には、初代の威厳は微塵も感じられず、愛嬌すら感じられる。
そして何より印象的なのは本作のゴジラの最期だろう。やっとの思いで成虫モスラを倒したゴジラは、3000万ボルトの人工雷に苦しみ、最後は孵化した双子の幼虫モスラに糸でぐるぐる巻きにされ海に転落していく。つまり、勝手に自爆するのだ。
なお、モスラは、シリーズ19作目となる『ゴジラVSモスラ』にも登場。宿敵であるバトラと手を組み、ゴジラを倒している。本作が気になった方は、こちらの作品も観てみるとよいだろう。
【関連記事】
ポンコツすぎる…史上最弱のゴジラは? 醜態に呆れる珍作(1)
ポンコツすぎる…史上最弱のゴジラは? 醜態に呆れる珍作(3)
ポンコツすぎる…史上最弱のゴジラは? 醜態に呆れる珍作(全作品紹介)