映画『ニューヨーク・オールド・アパートメント』ベストセラー作家アーノン・グランバーグ、オフィシャルインタビュー解禁
最優秀作品賞・監督賞・女優賞等9冠受賞し、欧米映画祭を席巻。NYの片隅で疎外されて生きる母と息子たち、その痛切な葛藤と成長を、やさしい眼差しで描き出す感動作『ニューヨーク・オールド・アパートメント』が1月12日(金)より公開される。この度、本作の原作者アーノン・グランバーグのオフィシャルインタビューが到着した。
日陰で生きることしか出来なかったぼくらを照らした
ひとすじの愛
安定した生活を夢見て、祖国ペルーを捨てNYで不法移民として暮らすデュラン一家。母ラファエラはウェイトレスをしながら二人の息子を女手一つで育て、息子たちも配達員として家計を支えるギリギリの毎日。街から疎外された自分を“透明人間”だと憂う二人の息子はある日、謎を秘めた美しい女性クリスティンと出会い、恋に落ちる。一方母ラファエラも白人男性からの耳触りのいい話に誘われ飲食店を開業するのだがーー。
アメリカン・ドリームを夢見る母と年頃のピュアな息子たち。そんな“大都会の弱者”である貧しい移民家族に訪れた悲劇。日陰で生きる“何者でもなかった”彼らが恋をして、大切な何かに気づき、はじめて“自分”として生きる意味を見出していく。
貧しくも懸命に生きる姿をNYでの大胆なロケと、ウィットに富んだ詩的な映像美で紡ぎ出し、観る者の心を掴んで離さない真の幸せとは何かを問う、珠玉の名作がここに誕生。
実力派女優と欧米注目新進気鋭監督のコラボ&
注目若手俳優陣の競演
短編「ボン・ボヤージュ」が世界各国の賞を受賞した欧米注目の新進気鋭監督マーク・ウィルキンス待望の長編デビュー作。ベストセラー作家のオランダ人作家アーノン・グランバーグの小説「De heilige Antonio」をもとに、アメリカが抱える移民問題を背景に親子の絆の物語をリアルに描きだした。
南米ペルーのオーディションで選ばれたシンデレラボーイ、アドリアーノ・デュランとマルチェロ・デュランは本当の双子で、本作が映画デビュー作となる。
母ラファエラ役には、ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞し、アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作『悲しみのミルク』などで知られる国際派女優のマガリ・ソリエル。
ミステリアスな美女クリスティン役には、今注目の若手女優タラ・サラー。そして、ベテラン個性派俳優サイモン・ケザーなどが脇を支える。
「映画化は、期待をゆうに超えていました」
原作者アーノン・グランバーグ公式インタビュー
ユダヤ人移民の家族で育ち、母親が強制収容所アウシュヴィッツの生存者だったベストセラー作家のオランダ人作家アーノン ・グランバーグの小説「De heiligeAntonio」をもとに映画は生まれた。
原作者アーノン・グランバーグは「1997年にオランダで発表した私の小説「De heilige Antonio」(英題:SAINT ANTONIO/『聖なるアントニオ』)は、70万1000部が出版されました。本作は私の経験や、ニューヨークの小さなイタリアン・レストランでウエイターをしていた時の観察に基づいています。それから15年後、マーク・ウィルキンスから連絡がありました。宅配をして稼ぐ2人のメキシコ人の少年、彼らの母親、ヨーロッパから移住してきた作家といった登場人物たちの運命的な引き寄せに関する物語を、彼はドイツ語で読んだそうです。彼は私の小説を映画化したいと言ってくれて、私は彼の人となりに好感を持ち、何も期待せず、映画の詳細も聞かずに「イエス」と答えました」と、映画化が決まった経緯を語った。
「ウィルキンスによる映画化は、期待をゆうに超えていました。編集途中のバージョンを鑑賞したとき、私は感動しました。泣けて、笑えて、私の作品の精神に忠実で、ユーモアにあふれ、哀愁が漂い、ニューヨークを愛しつつ理想化しすぎることなく、芸術や人生における不可解な残酷さを描いた映画でした」と実際に映画を見た時の感想を明かした。
本作のラストシーンでは、ラマと自撮りする歩行者役で出演しており、「タイムズ・スクエアでエキストラを経験したことも誇りに思っています」と撮影を振り返った。
【作品情報】
監督:マーク・ウィルキンス 脚本:ラ二・レイン・フェルタム 原作:「De heilige Antonio」(アーノン・グランバーグ)
出演:マガリ・ソリエル、アドリアーノ・デュラン、マルチェロ・デュラン、タラ・サラー、サイモン・ケザー 日本版テーマ曲:THE ティバ「winnie」
2020年/スイス/英語、スペイン語/97分/シネスコ/5.1ch/原題: The Saint Of The Impossible/配給・宣伝:百道浜ピクチャーズ
© 2020 – Dschoint Ventschr Filmproduktion / SRF Schweizer Radio und Fernsehen / blue PG12
1/12(金)、新宿シネマカリテほか全国公開
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