2023年民放ドラマ表彰式(7)主題歌賞にふさわしいアーティストは? 素晴らしい名曲でドラマを盛り上げたのは?
text by 寺島武志
2024年に突入した。今回は2023年の民放ドラマ作品を振り返る「映画チャンネル ドラマアカデミー賞」を開催。「主演男優賞」、「主演女優賞」、「助演男優賞」、「助演女優賞」、「新人賞」、「脚本賞」、「主題歌賞」の7部門から映画チャンネルが独断で選出。今回は今年もっとも輝いた主題歌を選出する。(文・寺島武志)
「主題歌賞」
Mrs. GREEN APPLE「ケセラセラ」
『日曜の夜ぐらいは…』(日本テレビ系)
【他のノミネート】
石川さゆり「ダメ男数え唄」(日本テレビ系『コタツがない家』)
ザ・ローリング・ストーンズ「アングリー」(フジテレビ系『うちの弁護士は手がかかる』)
The Hollies「Bus Stop」(テレビ朝日系『何曜日に生まれたの』)
Official髭男dism「TATTOO」(TBS系『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』)
【授賞理由】
困難な人生を送る3人の女性がラジオ番組という共通点で知り合う本作。最終的にはハッピーエンドで終わる作品だが、それまでの道のりを描いたストーリーは決してハッピーとは程遠い物語だった。
スペイン語で「なるようになる」という意味の同曲のタイトルと、ドラマの世界観がマッチする選曲だ。Mrs. GREEN APPLEの大森元貴は、本作の脚本を読んで、思わず涙したという。
各話のエンディングで流される曲とともに、メインキャストの清野菜名、岸井ゆきの、生見愛瑠が楽しそうに戯れる姿は、まるで同曲のPVにようにも映る。その明るい楽曲は、3人の置かれた厳しい境遇を、束の間忘れさせ、夢へと向かって突き進む彼女たちへの応援歌のようにも聞こえるのだ。
本作の主題歌としてのみならず、SpotifyのCMソングにも採用され、オリコンが集計した週間ストリーミングで3位にランクされるまでにヒットした。さらに結成10周年の今年、紅白歌合戦の初出場が決定するなど、彼らにとっても出世作となった楽曲となった。
(文・寺島武志)
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