まさかのスタローン死亡!? 真の主人公は? 映画『エクスペンダブルズ ニューブラッド』考察&評価。多幸感にひたれるワケ
text by 灸怜太
2000年代を代表するアクション映画シリーズ『エクスペンダブルズ』の最新作、『エクスペンダブルズ ニューブラッド』が公開中だ。10年ぶりに帰ってきた「消耗品軍団」の活躍を描く本作は面白い? つまらない? 忖度なしのガチレビューをお届けする。(文・灸怜太)<あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー>
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古参のアクション映画ファンが劇場に集結
「消耗品軍団」が10年ぶりに帰ってきた。相変わらず屈強なツラ構えをした彼らの勇姿を劇場で出迎えたのは、古参のアクション映画ファンたちである。
正月休みの週末、アニメを観にきた若者たちで賑わうシネコンの片隅で、慣れないQRコードの入った『エクスペンダブルズ』の入場チケットを握りしめていたのは、くすんだ色の防寒服に身を固めたオジサンばかり。
根強い人気、ともいえるが、どんな内容だろうとスタローンの勇姿とシリーズの行く末を見届けなきゃならない、という謎の使命感を持ったファンに支えられての第4弾。見逃すわけにはいかないだろう。
『エクスペンダブルズ』の企画コンセプトのひとつに、80年代の大味なアクション映画の復活というものがある。平和を脅かす悪者にベテランの傭兵たちがチームを組んで挑み、弾薬、火薬マシマシの戦いを繰り広げてオーバーキルをカマす。
そんなテンプレ・ストーリーを、アクション映画で名を挙げ、そして使い捨てられてきたアクション俳優たちが一堂に会し、セルフパロディのような役を演じるというのもポイントだ。