原作と異なる結末は…? ロケ地はどこ? 映画『天国と地獄』徹底考察。後世に影響を与える黒澤明の演出と使用楽曲も深掘り解説
text by 編集部
映画『天国と地獄』ポスター【Getty Images】
天国と地獄
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毎日映画コンクール - 日本映画大賞・脚本賞
東京労映ミリオンパール - 作品賞
川崎市民映画コンクール - 最優秀作品賞
『週刊サンケイ』シルバースター - 作品賞・監督賞
シナリオ作家協会 - シナリオ賞
NHK映画祭 - 最優秀作品賞・監督賞
第17回日本映画技術賞 - 録音賞
第3回日本映画映画記者会賞 - 第2位
福岡映画記者会 - 作品賞・監督賞
九州フクニチ映画祭 - 作品賞
函館名画鑑賞会・グレートベア - 作品賞・監督賞
ゴールデンローレル賞
アメリカ探偵作家クラブ・エドガー賞 - 外国語映画賞候補
- 演出:
- 18点
- 脚本:
- 18点
- 配役:
- 17点
- 映像:
- 18点
- 音響:
- 15点
映画史を代表する永遠の巨匠、黒澤明。そんな彼の代表作の一本『天国と地獄』を演出、脚本、配役、映像、音楽の5つの視点から解説。誘拐事件を描いた本作のロケ地は? 珠玉の使用楽曲は? 『シンドラーのリスト』に与えた影響とは? 多角的な視点から明らかにする。【あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー】
『天国と地獄』あらすじ
横浜の製靴会社「ナショナル・シューズ」で重役を務める権藤金吾。ある日、権藤宅に一本の電話がかかってくる。電話の相手は見知らぬ男であったが、突然息子を誘拐したことをほのめかし、身代金として3,000万円を要求。
しかし、電話を切った直後、息子の純が姿を現した。ホッとしたのも束の間、犯人は権藤の運転手である、青木の息子の進一を間違って誘拐していた…。
だが、犯人は身代金の要求を取り下げようとはしなかった。
権藤は警察に連絡し、間も無く戸倉刑事と捜査チームが権藤宅に到着。青木や妻の怜子は、進一のために権藤に身代金を支払うように頼み込むが、権藤にはある問題があった。
権藤は現社長から会社を乗っ取る計画を立てており、全財産で会社の株を買い占めようとしていた。さらに他の重役も権藤と同じように、会社を乗っ取る計画を立てているという状況だ。今夜中に金を送金しなければ、計画が失敗するどころか地位も財産も失ってしまう…。