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ノーランVSスコセッシ…結果はどうなる? アカデミー賞監督賞を徹底予想。スティーブン・スピルバーグの記録を破ったのは?

text by 編集部

『キラー・オブ・ザ・フラワームーン』で10度目のアカデミー賞監督賞でノミネートを果たしたマーティン・スコセッシ。この記録はスティーブン・スピルバーグを抜きアカデミー史上最多となる。クリストファー・ノーランの『オッペンハイマー』やヨルゴス・ランティモスの『哀れなるものたち』など豊作の同賞だが、スコセッシは監督賞を受賞できるのか。米Movie Webを参考に紹介しよう。

過去10年の中でも最高の評価を受けているスコセッシ作品

マーティン・スコセッシ監督
マーティンスコセッシ監督Getty Images

レオナルド・ディカプリオ主演の映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』。本作で、10度目のアカデミー賞監督賞ノミネートを果たしたマーティン・スコセッシ。この記録は、スティーブン・スピルバーグの8回を上回るもので、アカデミー賞監督賞最多となる。

スコセッシは、これまで、『最後の誘惑』(1988)や『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002)、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)、『アイリッシュマン』(2019)などでノミネートを果たしてきた。しかしノミネート数に関わらず、スコセッシは17年前の『ディパーテッド』(2007)以来、監督賞を受賞していない。

下馬評では、ノーランの『オッペンハイマー』が監督賞を受賞するというと声が多いが、アカデミー賞の舞台は競争が激しく何が起こるかは最後まで誰にも分からない。実際、本作は、『オッペンハイマー』の13部門、ヨルゴス・ランティモス監督の『哀れなるものたち』の11部門に次いで10部門にノミネートされているのに加え、公開以来高評価を維持し続けていることから、大番狂わせも大いにあり得る。

また、監督賞以外では、アメリカの先住民オセージ族の女性モリ―・カイルを演じたリリー・グラッドストーンが、ネイティブ・アメリカン女性史上初めて主演女優賞にノミネートされている。ただ、圧巻の演技を見せた主演のレオナルド・ディカプリオが主演男優賞にノミネートされなかったのは正直驚きだ。

なお、本作は、劇場公開を終え、現在Apple TV+で配信中。2019年にNetflixで公開し話題を呼んだ『アイリッシュマン』同様、3時間を超える超大作で、他の映画関係者からジョークの種にされることもあるが、今のところ過去10年間で最高の評価を得ているという。

ちなみに、スコセッシの次回作『The Wager(原題)』では、またもディカプリオが主演。ディカプリオとスコセッシのコンビは7度目となる。今年81歳を迎えるマーティン・スコセッシ。映画史に残る巨匠の新作をまだまだ劇場で堪能したい。

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