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本郷奏多がクズキャラでついに覚醒…役者としての揺るぎない信頼感とは? NHK大河ドラマ『光る君へ』第4話考察レビュー

text by 苫とり子

吉高由里子が主演を務める大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。平安時代中期を舞台に紫式部の生涯を描く本作。放送開始当初から話題を集めていた東宮・師貞親王(本郷奏多)がついに65代・花山天皇として即位したエピソードを中心に、第4話を振り返っていきたい。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

クズキャラとして初回から注目を集めた
花山天皇の即位

『光る君へ』第4話より ©NHK
光る君へ第4話より ©NHK

『光る君へ』の初回放送から視聴者の興味を引きつけてやまない人物がいる。円融天皇(坂東巳之助)の甥にあたる、東宮・師貞親王(本郷奏多)だ。子役の伊藤駿太が演じた幼少期から落ち着きがなく、漢籍の指南役を務めるまひろ(吉高由里子)の父・為時(岸谷五朗)にも蹴りを入れたり、変顔をしたりとやりたい放題。

大人になってからは「もはや病」と言われるほどの女好きとなり、とある母親娘の両方に手をつけたという話を嬉々として語るなど、かなりエキセントリックな天皇である。

だが、そんな思わず顔をしかめてしまうクズなキャラクターにもかかわらず、意外に視聴者から人気を集めているのは、本郷奏多が演じているということもあるだろう。

整った顔立ちに白い肌。その中性的な麗しいビジュアルもさることながら、「食事が苦手」「極度の潔癖症」といったエピソードもあいまって、限りなくフィクション性が高い存在である本郷。ゆえに漫画やアニメ原作の実写化作品への起用が非常に多く、2.5次元俳優と称されることも。

『テニスの王子様』(2006)、『GANTZ』(2011)、『鋼の錬金術師』(2017~)『進撃の巨人』(2015)『幽☆遊☆白書』(2023)といった熱狂的なファンを抱えるビックタイトルの実写版にも出演しているが、本郷に対するネガティブな反応は毎回ほとんどみられず、むしろその再現度の高さが話題になっている。

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