永瀬廉の真骨頂…”闇属性”の役にハマる理由は? 波乱の展開も? ドラマ『厨房のありす』第3話考察&感想レビュー
text by 菜本かな
門脇麦、永瀬廉共演のドラマ『厨房のありす』(日本テレビ系)が放送中。自閉症スペクトラムの料理人・ありすと周囲の人が絆を結ぶ中、過去のとある事件がやさしい世界に波紋を起こすハートフル・ミステリー。今回は『厨房のありす』第3話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
「助けて」と自分で言うことのむずかしさ
現代は、「お節介=悪」のように捉えられる風潮があるため、見知らぬ人に手を差し伸べるのをためらってしまう。たとえば、大きな荷物を持ちながら階段を上っている人を見ても、わたしは咄嗟に「お手伝いしましょうか?」と声をかけることができない。「あっ、大丈夫です」と突き放されるところを想像して、尻込みをしているうちに、その人は階段を上りきっていたりする。
そういった局面に遭遇するたびに、「ちょっと助けてもらえますか?」とSOSを出してくれたら手を差し伸べやすいのになぁと思うが、逆の立場だったらどうだろう。わたしは、「助けて」と声をあげることができるだろうか。
『厨房のありす』(日本テレビ系)第3話のサブタイトルは、“「助けて」って言えば良い”。
今回、料理店「ありすのお勝手」にやって来たお受験ママ・優奈(新井郁)は、教育熱心な義母からのプレッシャーにより心身ともに限界に。なんでもかんでもひとりで解決しなければ……と自分を追い込む優奈に、心護(大森南朋)が「助けてって言って良いんだよ」と声をかけた。