「アニメーションとして頭の中で流れる」台本なしの挑戦的映画『劇場版 マーダー★ミステリー』松村沙友理、単独インタビュー
text by ZAKKY
推理小説の登場人物として、役者がアドリブで演じるドラマ『マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿』。その映画版『劇場版 マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿 鬼灯村伝説 呪いの血』が公開される。8人の容疑者の中、事件現場である屋敷のメイド役を好演した彼女に、現場でのお話をたっぷりと伺った。(文・ZAKKY)
「撮影に入るまで半信半疑だったんですよ」
台本、セリフなしの挑戦的な作品に期待
ーーー台本、セリフなし。そして、設定と行動指示だけを伝えられていたという異色の作品なわけですが、オファーが来た際に、まずどう思われましたか?
「ゲームやドラマ版の存在は知っていたので純粋に、楽しそうだなと思いました。錚々たるメンバーの皆さんが揃っている中で、アドリブの即興劇に私なんかを選んでいただけたのは、すごく嬉しかったです」
ーーー試写を拝見いたしましたが、それはもう堂々たる演技で。
「いえいえ~!でも、最初はすごく楽しみだったのですが、撮影日が近づいてくるたびに、やはり不安になっていきましたね」
ーーーそりゃ、そうですよね!
「それこそ、出演者のある大物俳優の方は、最初『絶対、やりたくない』と断わったとおっしゃっていましたし。それを聞いた時に、私、大変な仕事を受けてしまったなと実感しました(笑)。でも、基本的には新しいチャレンジであり期待の方が強かったので、楽しかったですね」
ーーー試写で拝見した際、すべてアドリブだという事実を忘れてしまいながら見ていました。
「それこそ、最初は私だけがそういう設定で、他の方々はセリフがちゃんと用意されていると、撮影に入るまで半信半疑だったんですよ」
ーーー半分、ドッキリ的な。
「ええ。でも、本番に入ったら、それすらも分からなくなってきまして」
ーーーすごい空間ですね(笑)
「それで、ストーリー的に決定打となるセリフを皆さんが、サラサラとおっしゃられているので、本当にアドリブなのか!? と、その時点でも疑っていたのですが(笑)、とにかく圧倒されまして」
ーーーアハハ! 誰も信じられなくなりますね。
「多分、周りの方も同じこと思っていたんじゃないですかね、今思うと(笑)」