“テオ”の振る舞いにみる名作『カルテット』との共通点とは? ドラマ『Eye Love You』第8話考察&感想レビュー
”火10”枠で放送中の二階堂ふみ主演のドラマ『Eye Love You』(TBS系)。テオの持つ絵本に、自分と同じテレパスの力を持つ少女が描かれていたことに、侑里は動揺する…。今回は、クライマックスが近づきつつある第8話のレビューをお届け。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
テオと侑里に待ち受けるのは過酷な運命?
2017年放送のドラマ『カルテット』(日本テレビ系)に、「泣きながらごはんを食べたことのある人は、生きていけます」という台詞がある。『Eye Love You』(TBS系)第8話を観て、テオ(チェ・ジョンヒョプ)のマインドは、これに通ずるところがあるなぁと思った。
侑里(二階堂ふみ)に振られた夜、テオは落ち込んでいたけれど、頑張ってごはんを食べていた。「エナジーチャージ」とつぶやきながら。
テオが食べていたのは、お茶碗によそったごはんに、目玉焼きを乗せただけのもの。いつもはもりもり食べるのに、この日はやっぱり食欲がなかったのだろう。
ただ、落ち込んで食欲がないときにこそ、どうにか自分のためにごはんを作って充電をする。“食べる”という行為は、自分を大切にすることにもつながるから。そうやって、テオはいろいろな困難を乗り越えてきた。
「美味しいごはんは、いちばんのエナジーチャージです。だから僕はうれしい日も、悲しい日も必ずごはんを食べます。そうすれば、いつか美味しく食べられる日になります」
第8話で、テオが侑里に振る舞ったごはんはオムライス。失恋をしたとき、ひとりで悲しく食べていた目玉焼きごはんから、侑里と楽しく食べるオムライスに。「いつか美味しく食べられる日」が来て、本当によかった。
また、侑里のぶんだけでなく、テオのオムライスにも、「유리(ユリ)」と書いてあったのが、可愛い。最初に書いたときに失敗をしたから、自分のぶんにも書いてしまったのか。それとも、練習のために書いたのか。どちらにせよ、綺麗に書けた方を侑里に渡すのが、テオらしいなぁとほっこりした。