現在放送中のTBS系金曜ドラマ『不適切にもほどがある！』。「分類しなきゃダメですか？」と題した第9話では、後輩社員の妊活を巡り、渚が意図せずパワハラ発言をしてしまう。休職処分を受けた渚は窮地に立たされるが、父・ゆずるは「社会的な基準で娘を分類するな」と一喝し…。（文・野原まりこ）【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

「そんなつもりはなかった」は通じない
渚のパワハラ発言

渚（仲里依紗）は社内報の“ワーママ特集”の取材を受けていた。しかし、インタビューで妊活について触れた内容を目にした後輩社員・杉山（円井わん）が、自分が渚にしか打ち明けていない内容だということに気づき、他人の秘密を本人の了承を得ずに暴露してしまう、いわゆる“アウティング”だと主張した。

市郎（阿部サダヲ）づてに杉山が憤っているということを知った渚は、自分にはそんなつもりはなかったというが、次に会った時謝ることを決める。が、渚が杉山に挨拶した時、目があったのにも関わらず無視されてしまうのだった。

しかしその場に居合わせた羽村（ファーストサマーウイカ）が言うには、杉山は少々厄介な存在だという。なぜなら杉山は、まだ結婚していないのにも関わらず、子どもが生まれる想定で郊外にマンションを買ったのだ。それだけならまだしも、彼氏ができるたびに妊活をはじめ、妊活最優先でロケ弁を口にしないなどの徹底ぶり。さらに無断欠勤や遅刻を繰り返していた。見兼ねた上司が注意すると「パワハラだ」と騒いだことも。

その一件以来、杉山はドラマ部からバラエティ部に配属替えされてしまったのだった。

その頃秋津（磯村勇斗）は、社内モニターとして登録しているマッチングアプリでマッチングした証券会社勤務の恭子（守屋麗奈）と待ち合わせをするため、市郎と共に喫茶SCANDALへ向かう。

だがそこにいたのは、昭和にいるはずのサカエ（吉田羊）だった。市郎はサカエに令和へ来たのか訳を聞くと、サカエはキヨシの担任の安森先生（中島歩）とおつきあいを始めたという話をする。市郎はチョメチョメしたのかについて重点的に聞くが、すんでのところで元夫の井上（三宅弘城）から連絡が入って急いで令和に来たという。

井上がサカエを緊急招集した理由は、タイムマシンのスポンサーが降りたということを知らせるためだった。業績不振により、タイムマシン事業から手を引くことが決まり、今後タイムマシンはもう運行ができなくなるということだった。

タイムマシンの運行は燃料費だけでも一回ウン百万以上かかることから、市郎の手元の三万円ではどうすることもできない…。思い悩んだ市郎は、前にはしごから落ちた際、タイムマシンを使わずにタイムスリップしたことを思い出し、会社の階段から飛び降りようとするも、通りがかった栗田（山本耕史）に止められ、渚がパワハラで呼び出されたことを伝えられた。