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最悪の改変…原作者がブチギレた? いわくつきの民放ドラマ(5)バチバチ壮絶バトル…脚本家との対立理由は?

text by 寺島武志

日本で製作されるドラマの多くは、小説や漫画が原作になっている。世界観を忠実に再現した作品は高評価を得ることができ、ドラマにも原作にも相乗効果を生む。しかし中には、ありえない改変をほどこし、視聴者のみならず原作者まで敵に回してしまう残念な作品が存在する。そこで今回は、原作者が激怒したドラマを5本紹介する。(文・寺島武志)

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原作者と脚本家の壮絶なバトル

『霊媒探偵・城塚翡翠』

清原果耶
清原果耶Getty Images

主演:清原果耶
放送期間:2022年10月16日~11月13日
放送時間:日曜22:30~23:25
放送局:日本テレビ系
原作:相沢沙呼
脚本:佐藤友治、相沢沙呼
最高視聴率:6.4%
他キャスト:瀬戸康史、小芝風花、田中道子、須賀健太、及川光博

【作品内容】

推理作家として難事件を解決してきた香月史郎(瀬戸康史)は、心に傷を負った女性・城塚翡翠(清原果耶)と出会う。彼女は死者の言葉を伝えることができるとうそぶく。

その真実は、盗聴によって得た情報で相手の素性を言い当てることで信用させるインチキ霊媒師だった。

当然ながら証拠はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かっていく。

翡翠は、香月からは「一瞬で推理なんてできるはずがない」と否定され、翡翠のアシスタントである千和崎真(小芝風花)も霊能力で真相を先に見抜いてから、後付けで論理を組み立てている可能性を指摘する。

【注目ポイント】

原作は、相沢沙呼による小説「城塚翡翠シリーズ」の第1作で、本格ミステリ大賞を受賞するなど、ミステリ小説ランキング5冠を獲得した名作。

しかしドラマは本当のところ彼女に霊能力はあるのかないのか、真実はうやむやのまま、たったの5話で物語が終わる。

ところが、すぐに続編の『invert 城塚翡翠 倒叙集』が開始され、同一の登場人物によって、物語が続くという画期的な演出だった。

本作でのトラブルは、原作者である相沢沙呼と、当初、脚本を手掛ける予定だったヒットメーカー・黒岩勉との“場外戦”だ。

黒岩による脚本に不満を募らせた相沢が、散々口出しした挙げ句、本人曰く「4話分の脚本を丸々書いた」となり、結果として、全ての伏線が最終回で回収される見事な展開となったが、プライドを傷付けられた黒岩は降板。禍根を残す結果となった。

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