ホーム » 投稿 » ドラマ » ラブストーリー好きに刺さりまくる神演出…作品に込められたメッセージとは? 『Eye Love You』最終話考察&感想

ラブストーリー好きに刺さりまくる神演出…作品に込められたメッセージとは? 『Eye Love You』最終話考察&感想

text by 菜本かな

”火10”枠で放送中の二階堂ふみ主演のドラマ『Eye Love You』(TBS系)。遂にテオの絵本の結末を知ってしまった侑里。その余りに過酷な運命へのテオの覚悟と愛を知った侑里は思い悩む。今回は、侑里が辛い決断を下した第9話のレビューをお届け。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

ーーーーーーーーーー

【著者プロフィール:菜本かな】

メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

ラブストーリー好きのど真ん中をついた『Eye Love You』

ドラマ『Eye Love You』【番組公式インスタグラムより】
ドラマEye Love You番組公式インスタグラムより

筆者はてっきり、侑里(二階堂ふみ)は最終的にテレパスの能力を消すものだと思っていた。だって、侑里はそのせいで恋愛に臆病になっていたわけだし、人とはちがうことで生きづらさを抱えてきたから。

だけど、もうそんなことはどうでも良くなるくらいに、愛してくれる人がいる。すべてをまるっと包み込み、「毎日、どんなときでも好きです」と笑いかけてくれる人がいる。自分のことが嫌になっても、生きるのが辛いと思ってしまう夜があっても、そんな人がそばにいてくれたら、わたしたちは強くなれるのかもしれない。『Eye Love You』(TBS系)は、そんなメッセージを伝えてくれる物語だった。

目を見ると相手の心が聞こえてしまう“テレパス”の能力を持つヒロインと、超ピュアな韓国人留学生が繰り広げる恋の物語。『Eye Love You』の詳細が発表されたとき、多くの人はファンタジー要素が強い作品だなぁと感じたはずだ。筆者も、現実離れしたストーリーを楽しもうという気持ちで観始めたから、まさかこんなに泣かされるとは思ってもいなかった。

恋愛のときめきや、もどかしさをギュギュッと凝縮した『Eye Love You』は、ラブストーリー好きのど真ん中をついた作品だったように思う。

本作が多くのファンを惹きつけた理由のひとつは、キャラクターが魅力的なこと。恋愛下手だけど仕事はできる侑里は、共感と憧れを兼ね揃えたヒロインに。そして、その相手となるテオ(チェ・ジョンヒョプ)が天真爛漫な子犬系男子だとしたら、その対抗馬にはクールなデキる男・花岡(中川大志)を置く。そのおかげで、視聴者は「テオと花岡、どっち派?」と楽しむことができた。

さらに、恋愛となるとブレーキをかけまくる侑里の親友に、真尋(山下美月)のようなアクセル全開女子がいてくれたから、物語がマンネリせずにすんだのだと思う。侑里とテオの関係がうまくいかないときも、真尋と小野田(清水尋也)カップルがコメディ要素を担い、視聴者の心を明るくしてくれた。

1 2 3
error: Content is protected !!