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1作目を超えちゃった…? 実は続編のほうが面白い日本映画(5)日本中が驚愕…! 極悪人を演じた人気者とは?

text by 編集部

どんなに1作目が面白くても、シリーズ化されると全く魅力のない映画になってしまう作品が多く存在する。しかし、そんな中でも前作を超える映画も存在することは確かだ。今回は、シリーズ化された映画の中でも、最高傑作となった日本映画を5本セレクト。作品の魅力も徹底解説する。

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鈴木亮平が悪役で新境地
前作を超えるド派手バイオレンス作品

『孤狼の血 LEVEL2』(2021)

鈴木亮平
鈴木亮平Getty Images

上映時間:139分
監督:白石和彌
原作:柚月裕子
脚本:池上純哉
キャスト:松坂桃李、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬、音尾琢真、早乙女太一、渋川清彦、毎熊克哉、筧美和子、青柳翔、斎藤工、中村梅雀、滝藤賢一、矢島健一、三宅弘城、宮崎美子、寺島進、宇梶剛士、かたせ梨乃、中村獅童、吉田鋼太郎

【作品内容】

前作主人公の遺志を継いで地元の裏社会に潜入した刑事が最凶の“悪魔”の出所をきっかけに壮絶な抗争に巻き込まれていく姿を描いている。

3年前に暴力組織の抗争に巻き込まれて殺害された刑事・大上章吾(役所広司)の跡を継ぎ、広島の裏社会に潜入する刑事・日岡秀一(松坂桃李)。裏の社会を取り仕切る日岡に、上林組組長・上林成浩(鈴木亮平)が立ちはだかる。上林によって危うい秩序が崩されていく…。

【注目ポイント】

広島を舞台に警察とやくざの攻防戦を描いた柚月裕子の小説『孤狼の血』シリーズを映画化した『孤狼の血』(2018)の続編。前作は日本アカデミー賞を受賞した。

本作は原作では描かれていないオリジナルストーリーとなっているが、その分、残忍さが強調されたストーリーで、マル暴刑事として独り立ちした日岡刑事役の松坂桃李の狂気をたたえた演技と、悪役として邦画の歴史に残るほどの怪演を見せた鈴木亮平の存在感も光り、迫力と怖さが倍増している。激しい抗争の末、互いに血を流し合うシーンもあり、「R15指定」作品となっている。

ヤクザ映画を得意とする白石和彌監督によって、観衆を恐怖に陥れる方向に振り切っており、原爆スラムに集う在日韓国人の存在にも触れている。フィクションでありながら、戦争の跡がまだ色濃く残っていた描写もあり、昭和臭が漂う血生臭い世界観は、令和の世において、時代を越えて逆に新鮮味があり、センセーショナルな作品となった。

豪華キャスト陣の中で最も印象的な演技を見せたのは、何といっても組長役を演じた鈴木亮平だろう。肉体派かつ正統派のイメージが強いが、本作では、残虐な絶対悪として君臨し、新境地を開拓している。

原作が存在した前作と比較して、ストーリーの甘さを指摘する声もあったが、それを超越したド派手なバイオレンス作品として評価された一作だ。

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