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実は超低予算だったメガヒット映画は…? コスパ最高の名作映画(2)全てヤバすぎ…神の如く歴史を変えたのは?

text by 編集部

映画製作には莫大な費用が掛かる。しかし、人の心を掴む作品は必ずしもお金が掛かっていることとは比例しない。今回は、低予算にも関わらず、製作費を大いに上回る興行収入を叩き出し、大金を稼いだ大ヒット洋画作品を5本セレクト。今もなお人々の心に残る名作のヒットに至るまでの経緯や、製作の裏側を徹底解説する。

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空前の大ヒット
映画史に名を残した孤高のバイオレンスアクション映画

『マッドマックス』(1979)

メル・ギブソン
メルギブソンGetty Images

上映時間:93分
監督:ジョージ・ミラー
脚本:ジェームズ・マッカウスランド
出演者:メル・ギブソン、ジョアン・サミュエル、ヒュー・キース・バーン、ロジャー・ワード、スティーヴ・ビズレー、ティム・バーンズ

【作品内容】

暴走族による凶悪事件が多発する社会となった近未来。暴走族を取り締まる特殊警察「M.F.P.」に所属するマックス・ロカタンスキーは凶悪な暴走族のナイトライダーを追跡する。壮絶なチェイスの末、ナイトライダーは運転を誤り事故死。その訃報を聞いた暴走族のリーダー、トーカッターはM.F.P.に復讐を開始。マックスの同僚のグースが犠牲となってしまう。その姿を見て心が折れてしまったマックスは休暇を取り旅に出るが、暴走族の魔の手はマックスの家族にまで迫る…。

ジョージ・ミラー監督、メル・ギブソン主演。映画史を変えたエポックメイキングなバイオレンスアクション。

【注目ポイント】

1999年に『ブレアウィッチ・プロジェクト』に抜かれるまで、長らく「予算に対して最高の興行収入を記録した映画」のトップに君臨していた孤高のバイオレンスアクション作。

医学生だったジョージ・ミラー監督が、盟友のプロデューサー、バイロン・ケネディと組み、暴力をテーマにした暴走族映画を企画、35万豪ドルをかき集めて製作した。その予算のほとんどは車両代や改造費に費やし、ロケ地は既存の建物を活用、エキストラには本物の暴走族を起用するなど苦心して撮影を進め、リアルかつ斬新なビジュアルとアクションを実現した。

公開当時、日本では「オーストラリアからやってきたヤバい映画」と喧伝され、その突き抜けたバイオレンス描写から「スタントマンが死んでいる」などとショックメンタリーのような扱いだった。怖いもの見たさで釣られた観客も、劇中に展開する大迫力のチェイスアクションと透徹としたトーン、そしてオリジナリティ溢れるファッションや意匠に熱狂、空前絶後の大ヒットとなった。

世界興行収入は1億ドルに達し、映画史においても「以前・以後」で語られるような歴史的な1本となったが、なによりも「映画は予算じゃない」という気概を世界中の映画製作者に刻みつけ、いまも勇気を与え続けている作品である。

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