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『トップガン マーヴェリック』はアカデミー賞を獲れるのか? 現地メディアがアカデミー賞ノミネート作品を大胆予想

text by りょうた
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来年の3月12日(現地時間)に開催される第95回アカデミー賞。アメリカでは早くも、どの作品がノミネートされるのか、関心が高まっている。日本でも空前の大ヒットを記録した『トップガン マーヴェリック』は果たして何部門にノミネートされるのか。現地メディアの声をお届けする。

(文・りょうた)

今年のアカデミー賞もアジア勢が席巻!?
インド映画『RRR』に注目が集まるワケ

米VARIETYでは、アカデミー賞ノミネート作品を占う、独自のランキングを発表。そこでは、世界中で大ヒットを記録しているインド発のアクション映画『RRR』が、マーティン・マクドナー監督『イニシェリン島の精霊』やトッド・フィールド監督『TÁR』(原題)と並び、注目作としてピックアップされている。

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今回インドは、世界累計興行収入1億4000万ドルを超える大ヒットを記録している『RRR』ではなく、『エンドロールのつづき』(日本公開は2023年)を代表作品としてアカデミー賞国際映画賞部門のエントリー作品に選んだ。

多くの人が映画『RRR』に期待をしていたこともあり、一時残念に思われたが、12月2日に発表されたニューヨーク映画批評家協会賞では、『RRR』のS・Sラジャーマウリが監督賞を受賞。アカデミー賞前哨戦の一つとされているイベントで、衝撃的とも言える勝利を収めたことで、『RRR』はアカデミー賞作品賞ノミネート予想のトップテンにランクインすることになった。

『RRR』はニューヨークにある小規模配給会社「ヴァリアンス・フィルムズ」が配給を担当している。ちなみに、前年度の第94回アカデミー賞で日本映画として13年ぶりに国際長編映画賞を受賞した、濱口竜介監督『ドライブ・マイ・カー』(2021 年)も、アメリカでは大手ではなく、比較的小規模な「ヤヌス・フィルムズ」が配給を担当している。

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コリン・ファレル主演作の評価はうなぎ上り

また、VARIETYのランキングでは他にも、現在、日本で公開中の『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』に加え、『トップガン マーヴェリック』や、ライアン・ジョンソン監督のNETFLIX製作映画『ナイブズ・アウト: グラス・オニオン』など、興行的な成功を収めた人気作がラインナップされている。

他のラインナップに目を移すと、スティーブン・スピルバーグ監督の『The Fabelmans』(原題)と、マーティン・マクドナー監督の『イニシェリン島の精霊』は、今のところ思うような興行収入を上げることができていない。その理由の1つは、ハリウッドの大手映画会社がアカデミー賞獲得を目指し、評判の高い映画を多く公開する時期であるオスカーシーズンに、個人的なドラマ作品である上記二作の人気を落とすため、ネガティブなものを含んだ批評が多く発表されたという事実がある。

『The Fabelmans』を配給するユニバーサル・ピクチャーズは、以前にも、『グリーンブック』(2018)などの映画において、ツイッター上で過剰な批判に晒されたことがあるが、それを乗り越えて作品の評価を上昇させ、オスカーを獲得した過去がある。したがって、『The Fabelmans』の今後がどうなるのか注目が高まっている。

一方、マーティン・マクドナー監督の渾身の一作であり、10月に行われた東京国際映画祭でも話題を集めた『イニシェリン島の精霊』は、オリジナル作品であるという点や、上述のニューヨーク映画批評家協会賞における、コリン・ファレルの主演男優賞受賞で徐々に勢いを増している。

ちなみに、ニューヨーク映画批評家協会賞で最優秀作品賞を受賞したのは、「フォーカス・フィーチャーズ」が配給する、トッド・フィールド監督の『Tár』だ。同作は最優秀作品賞に加え、主演を努めたケイト・ブランシェットは最優秀女優賞を受賞。主要2部門を制覇している。

『Tár』は今シーズン、複数の批評家賞を獲得する勢いがあり、過去に『ブロークバック・マウンテン』(2005年)、『ベルファスト』(2021年)で惜敗したフォーカス・フィーチャーズとして史上初の作品賞受賞に期待がかかっている。

アカデミー賞作品賞のノミネート作の発表は1月24日(火)、授賞式は2023年3月13日(月)だ。

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