若葉竜也&岡山天音の“シンプル芝居”はなぜ胸を打つのか? 映画ファン必見のワケ。ドラマ『アンメット』第6話考察レビュー
text by 苫とり子
杉咲花主演の月10ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジテレビ系)。本作は、“記憶障害の脳外科医”が主人公の、新たな医療ヒューマンドラマ。今回は、難易度の高い脳手術を執刀することになったミヤビと、仲間達の絆が深まる第6話のレビューをお届けする。 (文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】
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【著者プロフィール:苫とり子】
1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。
綾野と三瓶がミヤビのために協力
てんかん発作を起こした患者が丘陵セントラル病院に運び込まれてくる。患者の名前は山本健太郎(鈴之助)。過去に同病院で脳出血で治療を受けており、今回の発作はその後遺症と見られた。
てんかん発作とは、脳にある神経細胞の異常な電気活動により意識消失やけいれんなどの発作を起こす慢性的な脳の病気で、脳に何らかの障害が起きたり、脳の一部が傷ついたことで起こる「症候性てんかん」と、原因が見当たらない「特発性てんかん」に分けられる。一度発作が起きると今後も繰り返す可能性が高いことから、山本には抗てんかん薬が処方されることになった。
一方、抗てんかん薬は一度も発作を起こしたことがない患者への予防投与は推奨されていないが、ミヤビ(杉咲花)は予防投与として、大迫(井浦新)からこの薬を処方されていることが明らかに。抗てんかん薬の予防投与に否定的な立場を取る大迫が、なぜミヤビには処方しているのか。
違和感を持った三瓶(若葉竜也)は、ミヤビが過去にてんかん発作を起こしたことがあるという仮説をもとに脳波を調べるが、それらしい反応は見当たらない。だが、もしその仮説が正しければ、大迫はミヤビに対して嘘をついていたことになる。何らかの目的を持って。
そんな中、大迫が自分に嘘をつくなどにわかには信じられないミヤビは大胆な行動に出る。『アンメット』第6話では、ミヤビの記憶障害に関する驚きの事実が明らかとなった。