「人の叫び声みたいな音が聞こえた」映画『THIS MAN』W主演・出口亜梨沙、木ノ本嶺浩インタビュー。撮影秘話を語る
世界的に有名なネットミームに日本的な解釈を加えた新たなスリラー映画『THIS MAN』が6月7日(金)より公開される。今回は、W主演を務めた出口亜梨沙さん、木ノ本嶺浩さんにインタビューを敢行。仲睦まじい夫婦を演じた2人の撮影裏話や、撮影中に体験した怖いエピソードなどお話を伺った。(取材・文:あまのさき)
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【著者プロフィール:あまのさき】
アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。
木ノ本嶺浩「出口さんの明るさで現場がふわっとする」
撮影中のコミュニケーションについて
―――出口さんは今回が映画初主演とのことですが、出演するにあたってなにか準備はされましたか?
出口亜梨沙(以下、出口)「ひとつの作品に向かってがんばろうとは思っていたんですけど、主演だからがんばらなきゃというのは全然なかったですね。実際に自分が主演なんだなと実感したのが撮影の多さで」
木ノ本嶺浩(以下、木ノ本)「本当に出演シーンが多いんですよ」
出口「びっくりしましたね(笑)」
―――自然体でいらっしゃったのかなと思うのですが、木ノ本さんから見て出口さんの座長っぷりはいかがでしたか?
木ノ本「出口さんに会って、僕の中でなんとなく思い描いていた華のはつらつとした感じの明るさや、どこか天然っぽさがある感じがぴったりだなと思いました。その場にいてくれると、出口さんの明るさで現場がふわっとするんです。
作中は辛い出来事の連続なので、そのときにすごく助けられました。“座長感”というよりは、人柄がとても素敵ですね」
出口「そういうことは現場で言ってくださいよ!(笑)」
木ノ本「こういう取材で言ってるじゃない。現場で『いいよ! いいよ!』って言ったほうがよかった?(笑)」
出口「はい(笑)」
―――劇中、お2人の仲がいいのが印象的なんですけど、撮影前や撮影中にどのようなコミュニケーションを取られましたか?
木ノ本「今回の作品では本読みをたくさんセッティングしていただいて、その間にもいろいろとお話はできたんです。お互い関西人だということもあって盛り上がって。
おもしろかったのは、本読みが終わって出口さんのカメラテストをしていたんですね。僕はもう本読みも衣装合わせも終わっていたし帰ろうかなと思ったら、出口さんが『え、帰るんですか?』って(笑)。僕はカメラの後ろになって、出口さんとずっと喋ってたんです。そこで何の気ない話をできたことはよかったし、おもしろかったよね」
出口「楽しかったですね」
木ノ本「好きな食べ物の話をしたり、お互いネコが好きだっていうのがわかって、猫の話をしたり。フィーリングが合ったっていうのはすごく大きいですね」
―――それは出口さん的に意図があってそうされたのでしょうか?
出口「いえ、あの……なんで先に帰るの?と思って(笑)。でもカメラテストが思ったより時間がかかってしまって」
木ノ本「いろんなレンズを試していたからね」
出口「2時間くらい経ったときに、さすがにちょっと申し訳ないな、ごめんなさいと思いました(笑)」
木ノ本「でも、結果的にはよかったですね」