生見愛瑠の“今までで一番可愛い笑顔”を引き出した俳優は? ドラマ「くるり~誰が私と恋をした?~」第8話考察レビュー
text by 菜本かな
”火10”枠で放送中の生見愛瑠主演のドラマ『くるり〜誰が私と恋をした?〜』(TBS系)。記憶喪失となったヒロイン・まことが、手元に残った男性用の指輪を巡り恋の四角関係を繰り広げる。今回は、朝日が隠していた”嘘”が明かされた第8話のレビューをお届け。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 感想 レビュー】
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【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
朝日がついていた“嘘”
朝日(神尾楓珠)がついた“嘘”が明らかになった『くるり〜誰が私と恋をした?〜』(TBS系、毎週火曜よる10時)第8話。
正直、多くの視聴者は気づいていたと思う。最初は「緒方さん」と呼んでいたのに、まこと(生見愛瑠)が記憶喪失であると知ってから、「緒方」と呼び捨てにするようになった朝日。この時点で、「本当は、同期のなかでいちばん仲が良かったわけではないのでは?」と疑いの目を向けていた人も多いのではないだろうか。
でも、“今”のまことの瞳に映る朝日は、どうしようもなくお人好しで、誰に対しても平等で、嘘なんてつきそうな人には見えない。だからこそ、「俺、本当は友達じゃない。ただの同期で、大して話したこともない」と朝日が言った瞬間、ゾワっとした。“くるり”と彼の印象が変わってしまいそうになった。
しかし、まことは“くるり”と態度を変えることはせず、「緒方さん」と呼び方を戻した朝日に、「緒方でいいよ。友達なんだから」と言ってあげた。朝日は、そんな彼女のことがたまらなく好きだったんだと思う。どうせなら、「嘘つくなんて、最低!」と罵られた方が、スッパリ吹っ切ることができて良かったのかもしれない。
ただ、朝日はまことと友達でいる道を選んだ。「もう、恋しちゃってるでしょ?」とまこと自身も気付いていなかった(いや、気付かないフリをしていた)恋心を引き出してあげたのは、友達としての最初の優しさだったのではないだろうか。この瞬間、まことと朝日は本当の意味で友達になれたような気がする。