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今なら大炎上で一発アウト!? 問題だらけの名作日本ドラマ(4)ヒロインに痛烈ビンタ…衝撃すぎるDVに唖然

text by 寺島武志

時代を超え、人々の記憶に残る名作ドラマは数多くある。ところが、時の流れにつれ、テレビ放送における規定は変化し続けている。当時は名作と絶賛された作品も現在ではコンプライアンス的に再放送できないと判断されるものも増えてきている。今回は、現代では批判を喰らいそうな名作民放ドラマを5本厳選してご紹介する。(文・寺島武志)

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名作恋愛ドラマに
今田耕司「それはアカン!」

『愛していると言ってくれ』(1995)

豊川悦司【Getty Images】
豊川悦司Getty Images

放送期間:1995年7月7日~9月22日
放送時間:金曜22:00~22:54
放送局:TBS系
脚本: 北川悦吏子
最高視聴率:28.1%
キャスト:豊川悦司、常盤貴子、余貴美子、相島一之、神保悟志、矢田亜希子、橋爪功、赤座美代子、吉行和子、岡田浩暉、鈴木蘭々

【作品内容】

幼い頃に聴覚を失って以来、孤独に生きてきた新進青年画家・榊晃次(豊川悦司)は、アルバイトをしながら劇団に所属し女優を目指す水野紘子(常盤貴子)と偶然出会う。紘子は、手話を習い、気持ちを晃次に伝えようとする姿に晃次の閉じた心は少しずつほぐれていく…。

“恋愛ドラマの神様”の異名を取るヒットメーカー・北川悦吏子の脚本と、豊川悦司と常盤貴子のダブル主演で、2人の純愛と成長の過程を繊細なタッチで描いている。

【注目ポイント】

障がい者でありながら、格調の高い役柄を自然に演じた豊川悦司、コメディーからシリアスまで様々な役柄をこなし“連ドラの女王”と呼ばれた常盤貴子の共演。このキャスティングで既にヒットは約束されたようなものだ。ドリカムによる主題歌「LOVE LOVE LOVE」も売り上げ約250万枚のダブルミリオンを記録した。

しかしながら、本作で問題となるのは、交際を始めた晃次と紘子がケンカするシーン。

紘子は晃次が浮気していると勘違いし、耳が不自由な晃次に手話を交えて「私、見たのよ! あなたと光さん(麻生祐未)が一緒にいるところを。どうして会っているの?」と問い詰める。

晃次と島田光は元恋人同士。紘子が「昔から知っているから、あたしよりいいの?」とさらに責め立てると、晃次は右手で紘子の左頬を思いっ切りビンタ。紘子は頬を手で押さえながら「あなたはそうやって、いつも格好つけている」と悲しげな表情を浮かべるのだった。

このシーンがクローズアップされたのは、同局で2022年に放送された『クイズTHE違和感』。TBSで放送されたドラマのラストを当てるクイズだったのだが、このシーンが写し出されると、MCを務めた今田耕司は「うわー!ちょっ、それはアカン!」と絶叫したのだ。

名作恋愛ドラマとして根強い人気のある本作。2020年には豊川と常盤のリモート対談つきの「特別版」が再放送され、またMBSでも同年6月に再放送がされている。

本編の25年後、『愛していると言ってくれ 2020年 特別版』も製作されるなど、今なお名作ドラマの1つであることには変わりないが、たった1回の“DVシーン”によって、ケチが付いてしまった格好だ。

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