ホーム » 投稿 » 5選記事 » 日本映画 » えっ…あのセリフは脚本にない!? 日本最高のアドリブ俳優(3)意識朦朧で爆笑…! 最強のセンスを持つ俳優

えっ…あのセリフは脚本にない!? 日本最高のアドリブ俳優(3)意識朦朧で爆笑…! 最強のセンスを持つ俳優

映画の撮影は、本番前にリハーサルをすることが一般的である。カメラや役者がどのような動きをするのか綿密に計算されて作られている。しかし、そうした段取りを裏切り、突然台本にはない動きをする役者がいる。そうした“リアル感”は計算外の面白さを生み出すこともある。今回は、撮影中にアドリブ芝居が多い役者を5人セレクトして紹介する。(文・野原まりこ)

——————————

持ち前の個性とコメディセンスが光る

濱田岳『引っ越し大名!』(2019)

濱田岳
濱田岳Getty Images

原作:土橋章宏
監督:犬童一心
脚本:土橋章宏
出演:星野源、高橋一生、高畑充希、小澤征悦、濱田岳、西村まさ彦、松重豊、及川光博

【作品内容】

江戸時代前期。

周囲から「かたつむり」とあだ名をつけられるほど動かず、いつも書物を読んでばかりいる書庫番の片桐春之介(星野源)は、ある日、参勤交代をはるかに上回る莫大な労力と金額が必要な、国替えを命じられる。

国替えの経験などない春之介は、仲間の協力を得て国替えの準備を進めていく。

【注目ポイント】

本作は、実在の大名・松平直矩をモチーフにした作品で、歴史を学べるのと同時に、個性豊かなキャストが繰り広げる、コメディタッチな芝居が楽しめる。

今回濱田岳が演じるのは、星野源演じる春之介の姿勢に共感し、助ける役目を負う中西監物という人物。そんな彼が行ったアドリブが、現場で笑いを誘ったようだ。

中西は徹夜続きという設定から、意識がなくなる寸前と言わんばかりにフラフラと歩き、相手に聞こえないほど小さな声でセリフを言う芝居をすると、キャストだけでなくスタッフにも笑いが巻き起こった。

濱田は物語の中心人物として大切な役割を果たしながら、自分の役がシーンの前後でどういう動きをしてきたかを考え、個性的なルックスと声を活かした、唯一無二の芝居で映画に彩りを添える。

濱田岳のポテンシャルを活かした芝居とコメディセンスを発揮し、映画に貢献した。

【関連記事】
えっ…あのセリフは脚本にない!? 日本最高のアドリブ俳優(1)
えっ…あのセリフは脚本にない!? 日本最高のアドリブ俳優(4)
えっ…あのセリフは脚本にない!? 日本最高のアドリブ俳優(全作品紹介)

error: Content is protected !!