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理解不能で有名なSF映画は…? 史上最も難解な結末の名作(3)証言がぐちゃぐちゃ…混乱を生むラストは?

text by 編集部

SF映画は複雑なストーリー構成により、視聴者を混乱させることが多々ある。だからこそ、視聴者に対し哲学的で科学的なアイデアや、メッセージを届けることが可能でもある。だがタイムトラベルや、複雑なストーリーなどで理論的に不可解な作品になる場合も少なくない。今回はそんなSF映画の中から、ラストシーンが曖昧な作品を5本紹介する。

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感情を持ったアンドロイドを抹殺
人間味のない人間と心を持ったアンドロイドの戦い描く

『ブレードランナー』(1982)

ハリソン・フォード
ハリソンフォードGetty Images

製作国:アメリカ
監督:リドリー・スコット
脚本:ハンプトン・ファンチャー、デビッド・ウェッブ・ピープルズ
キャスト:ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング、エドワード・ジェームズ・オルモス

【作品内容】

2019年、酸性雨が降りしきるロサンゼルス。強靭な肉体と高い知能を持ち合わせた、人間と見分けが付かないアンドロイド。通称レプリカントが人間を殺して逃亡。

解体処分が決定したこのレプリカントの処刑のため、警察組織に所属するレプリカント専門の賞金稼ぎブレードランナー、デッカードが出動するが…。

【注目ポイント】

本作の製作を務めた監督は、グッチ家の崩壊を描く映画『ハウス・オブ・グッチ』やオスカー受賞作『グラディエーター』で知られるリドリー・スコットである。

本作には、劇場公開より41年経過した今もなお議論が続くテーマがある。それは、俳優ハリソン・フォード演じる主人公リック・デッカードが人間なのか、レプリカントなのかというものだ。

問題となったシーンは、俳優ハリソン・フォード演じる、主人公デッカード・ショーが、ユニコーンの夢を見るシーンだ。本作のラストシーンでは、ロサンゼルス市警所属のブレードランナーである“ガフ”が、ユニコーンの折り紙をデッカードに残す。

ユニコーンの夢を見たことを知るはずのないガフが、折り紙のユニコーンを残すのは、デッカード自身が記憶を植え付けられたレプリカントである可能性を提起しているのだ。

この問題に関してスコット監督は「デッカードはレプリカントである」と述べ、俳優ハリソン・フォードは「人間だ」と主張する。脚本を務めるハンプトン・ファンチャーは「彼(デッカード)はレプリカントではないと常に考えています」と述べている。

また、続編作品『ブレードランナー 2049』の脚本を務めたマイケル・グリーンは、前作の「曖昧さ」重視したと語り「『ブレードランナー』を観る人は誰しも、どのバージョンを観るべきなのか、それが何を意味しているのかといった疑問を抱くが、その答えを知ることはできない」と述べている。

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