理解不能で有名なSF映画は…? 史上最も難解な結末の名作(4)意味不明な展開…狂気の巨匠が描く圧巻の超大作
text by 編集部
SF映画は複雑なストーリー構成により、視聴者を混乱させることが多々ある。だからこそ、視聴者に対し哲学的で科学的なアイデアや、メッセージを届けることが可能でもある。だがタイムトラベルや、複雑なストーリーなどで理論的に不可解な作品になる場合も少なくない。今回はそんなSF映画の中から、ラストシーンが曖昧な作品を5本紹介する。
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封印された記憶を呼び覚ます
『トータル・リコール』(1990)
製作国:アメリカ
監督:ポール・バーホーベン
脚本:ロナルド・シュゼット、ダン・オバノン
キャスト:アーノルド・シュワルツェネッガー、レイチェル・ティコティン、シャロン・ストーン、マイケル・アイアンサイド
【作品内容】
舞台は記憶が簡単に売買が可能になった近未来。退屈な毎日をおくる主人公クエイドは、リコール社を訪れ、人工記憶の植え付けを希望する。
しかし、記憶が追加される前に連邦警察官がその場に乱入。クエイドは自分でも想像していなかった力を発揮し、その場をなんとか逃れるが…。
【注目ポイント】
映画『ロボコップ』などで有名なポール・バーホーベン監督が製作を務めた、映画『トータル・リコール』。
本作は主人公ダグラス・クエイドが記憶を移植し、体験することができる娯楽サービスを受ける。体験中に身体に異変を感じるクエイドは、サービスを中断。その後正体不明の組織に命を奪われそうになる。
「夢なのか?現実なのか?」という混乱が二転三転し、ラストシーンは人によって解釈が大きく分かれる。特に、クエイドとメリーナがキスするシーンで、画面が真っ白に光る。
そのためこのホワイトアウトが「主人公が夢から覚めた瞬間だ」と解釈することもできる。「クエイドは現実世界で戦っていたんだ」という人がいる一方で「彼はずっと夢を見ていたんだ」という人もいる。
バーホーベン監督は、この問題について、「どちらに捉えることも可能だ」と述べている。
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