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史上最低のTBS日曜劇場ドラマは…? 不評のガッカリ作(3)悪夢の打ち切り…惨劇級の低視聴率だった理由は?

text by 編集部

TBS系「日曜劇場」枠と言えば、名作ドラマの宝庫と呼び声高く、社会現象を起こした大ヒットドラマが名を連ねている。しかしその裏では、残念ながら、名作になり切れず不評に終わった作品や、中には視聴率が振るわず打ち切りを喰らったものも。今回は、TBSドラマ「日曜劇場」枠で、最も不評とされた5作品をセレクト。(文・寺島武志)

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離島が舞台である必要なし? あえなく打ち切りに

『本日も晴れ。異状なし 〜南の島 駐在所物語〜』(2009)

坂口憲二【Getty Images】
坂口憲二Getty Images

放送期間:2009年1月18日~2009年3月15日
脚本:藤本有紀
最高視聴率:12.4%
キャスト:坂口憲二、松下奈緒、青木崇高、岡本麗、藤木勇人、近藤芳正、宇梶剛士、青山倫子、前田美波里

【作品内容】

沖縄の波照間島をモデルにしたサトウキビ畑が広がる離島・那瑠美島(なるみじま)の駐在所に新しく赴任した元刑事の白瀬遼(坂口憲二)。

平和な島に駐在所など必要ないと、医者を熱望していた島民たちはがっかりするものの、遼の人柄と情熱で、貧困や過疎化、少子化や高齢化に悩み諦めていた島民が心を開き、やがて「駐在さん」と呼ばれ親しまれるようになる。

【注目ポイント】

全編を通じて、坂口憲二演じる元刑事・遼と島民たちの触れ合いを描くヒューマンドラマで、沖縄ロケによって製作された。

遼が刑事を辞め、駐在員として那瑠美島に来たのは、誤認逮捕をしてしまった男の故郷であるという理由。最初は遼を煙たがっていた島民も徐々に理解をして歩み寄り、協力して島を立て直そうと奮闘する姿を、沖縄の自然をバックに、温かく描いている。

しかし、劇的な展開を欠いた起伏に乏しいストーリーは、「日曜劇場」とは相性が悪く、視聴率は大苦戦する。少子化や高齢化、さらには離島ならではの問題が脚本に落とし込まれていた一方で、話の展開に強引な点も目立ち、ほとんどの島民の言葉遣いが標準語だったこと、撮影のほとんどが沖縄本島で行われていたことなど「離島もの」としての粗さが指摘された。第6話ではついに6.3%という目も当てられない惨状となる。

結果として、告知では全10話だったはずが、敢え無く9話で終了。打ち切り説も囁かれた。

とはいえ、坂口が刑事時代のいかついイメージと、駐在さんとして島の人々のために働くやさしいイメージとをうまく演じ分け、秋川雅史によるエンディングテーマ「ねがい」や、キャストの1人である松下奈緒が作曲にクレジットされた劇中歌も話題となった。随所に光る部分もあるという点は指摘しておきたい。

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