ただの当て馬キャラで終わらない… 木戸大聖“陽太”の好感度が爆上がりしているワケ。ドラマ『9ボーダー』第9話考察レビュー
text by 菜本かな
川口春奈がTBS金ドラ初主演。木南晴夏&畑芽育と3姉妹役を演じるドラマ『9ボーダー』。19歳、29歳、39歳…各年代のラストイヤーで、3姉妹がモヤり、焦りながら、自分の生きる道を模索するヒューマンラブストーリー。今回は第9話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
対照的な七苗(川口春奈)と百合子(大政絢)のキャラ設定
どうして七苗(川口春奈)はひとりでも生きていける女を演じてしまうのだろう。本当は、コウタロウ(松下洸平)のことが大好きで仕方がなくて、彼に会うために夜行バスに飛び乗って神戸まで向かったというのに。
コウタロウの人生を邪魔しないために「こっちもバタバタしてるから。今、やることたくさんあって。だからコウタロウさんもそっちで頑張って!」なんて強がってしまう。たらればを言っても仕方がないけれど、ここで「会いたくて神戸まで来ちゃった」と伝えていれば、コウタロウは百合子(大政絢)よりも七苗を選んだのだろうか。
コウタロウが記憶を失う前、柴田悠斗だった時代に婚約をしていた百合子。彼女は強くて自立をしている女性……のように見えるが、七苗に比べたら“俺がいなきゃ”と思わせるような。自ら道を切り開いていくというよりは、パートナーを支えることに生きがいを感じるタイプ。
しかも、コウタロウが神戸に戻り、副社長の仕事に復帰したときもずっとそばで寄り添い続けたのは百合子だった。コウタロウを支えるために仕事を辞めるとまで言われたら、さすがに百合子を選ばざるを得ないだろう。