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櫻井翔がハマリ役と絶賛されるワケ。体感時間10分のスピード展開に大興奮…ドラマ『笑うマトリョーシカ』第1話考察&レビュー

text by 苫とり子

水川あさみ主演のドラマ『笑うマトリョーシカ』(TBS系)が6月28日(金)より放送開始した。本作は、抜群の人気を誇る若き政治家と有能な秘書の”怪しさ”に気づいた新聞記者が真実を追う、ヒューマン政治サスペンス。今回は、第1話のレビューをお届け。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

息つく間もない第1話
人気政治家・清家一郎とその秘書を巡る謎を追う

『笑うマトリョーシカ』【番組公式Instagramより】
『笑うマトリョーシカ』【番組公式Instagramより】

 おおよそのラインナップが出揃った2024年夏ドラマ。その中で先頭を切ったのが、6月28日に放送開始となった水川あさみ主演の『笑うマトリョーシカ』(TBS系)だ。本作は、早見和真の同名小説を映像化したヒューマン政治サスペンス。第1話は概ね好評で、特に人気政治家・清家一郎を演じる櫻井翔に、観る人の視線が一挙に注がれた。

 物語は、ある一人の男性が車の中で電話をかける場面から幕を開けた。「実はな、今調べてることがあって…」と電話相手に切り出した途端、トラックが激突し、男性は絶命する。なかなかに衝撃的で引きのある幕開けだ。そして、その男性は物語の主人公である道上香苗(水川)の父・兼髙(渡辺いっけい)だった。

 香苗は東都新聞の文芸部に所属する記者。同じく新聞記者である兼髙から電話がかかって来た時、彼女は新内閣に初入閣した厚生労働大臣・清家一郎の自叙伝の取材で彼の母校を訪れていた。

 印象的な笑顔とリベラルな言動で国民から支持を受け、“未来の総理候補”とも謳われる清家。さぞかし高校時代からしっかり者だったのだろう…と思いきや、現在とはかけ離れたイメージが取材で浮かび上がる。担任によると鈴木俊哉(玉山鉄二)という同級生が清家を指導して生徒会長に押し上げたそうだ。さらに鈴木は今も、秘書として清家を支えているという。

 しかし、鈴木の名前は清家の自叙伝には出てこない。なぜそれほどまでに重要な人物を、清家は自叙伝に出さなかったのかと疑問を持つ香苗。兼髙から電話がかかってきたのは、そんな時だった。

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