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エグい演技力で日本を魅了…春ドラマで最高だった俳優(3)アラフォー女性が胸キュン…心に刺さる名演とは?

2024年春ドラマは、リーガルものや医療ものを中心に話題作が目白押しだった。若手から中堅、ベテランに至るまで様々な男性俳優が活躍を見せたが、今回は、とりわけ素晴らしい演技を披露し、視聴者を魅了した俳優を独自の視点で選出。殊勲賞、敢闘賞、技能賞、MVPに分けて、その芝居の魅力を解説していく。(文・あまのさき)

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疲れた心に刺さるヘルシーな魅力

●技能賞は『9ボーダー』井之脇海

井之脇海の公式Instagramより
井之脇海の公式Instagramより

 子役時代から様々な作品に出演している井之脇海。正直言って恋愛作品に出ていても、あまりキュンとする対象として井之脇を観ていた記憶がないのだが、『9ボーダー』(TBS系)で一気にイメージが変わった。

 『9ボーダー』は19歳、29歳、39歳の3姉妹がそれぞれの年代のラストイヤーを模索しながら生きる日々を描いたヒューマンラブストーリー。そのなかで井之脇は、長女・大庭六月(木南晴夏)の会計事務所で働く新米会計士の松嶋朔を演じた。

 この朔が、夫に浮気されて離婚してしまった六月の心にいい塩梅で寄り添いつつ、適切なポイントでグッと距離を縮めてきてくれるのだ。

 例えば、六月が夫と最後に会うことを知っていた朔は、苦いコーヒーではなく、“甘い”キャラメルラテを差し入れてくれるシーンがあった。こういう細やかな気遣いというか優しさが、傷ついているときほど沁みるもの。

 そうかと思えば、バスケットボールをしていてゴールが決まったら告白の返事をしてほしいと六月にお願いする場面もあった。しかし、あえなく失敗し、あからさまに悔しがる姿は、いかにも年下男子っぽくてかわいかった。

 上記のやりとりを、キュンとさせつつも、ヘルシーに表現しているのが井之脇の魅力だろう。とても清らかな感じがするのだ。きっと井之脇の芝居は、いくつもの恋愛を経験してきただろう多くのアラフォー女性たちにも刺さったはずだ。

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