「令和版・金田一耕助」を演じてほしい俳優は? 天才探偵を妄想キャスティング。“横溝ワールド”にハマる役者をセレクト
text by 編集部
日本ミステリー界の草分け的存在である横溝正史。彼が生み出した名探偵、金田一耕助は、これまで幾度となく映像化され、延べ28人の役者たちが演じてきた。そこで本記事では、現代の日本で金田一耕助に合う俳優5名を編集部が独断で選出。新たな“横溝ワールド”を生み出すかもしれない俳優は一体誰なのか。(文・編集部)
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【金田一耕助とは?】
ミステリー作家の横溝正史の推理小説に登場する架空の私立探偵。フケだらけのボサボサの髪と中折れ帽、よれよれの袴という冴えないいで立ちながら、事件現場では鋭い洞察力を発揮して真相にたどり着く。
これまで幾度となくドラマ・映画化されており、石坂浩二をはじめ、古谷一行、吉岡秀隆、稲垣吾郎、西田敏行、豊川悦司ら、錚々たる役者たちが金田一耕助を演じてきた。
洞察力に優れた“天才×変人の金田一耕助”
菅田将暉
菅田将暉【Getty Images】
まず初めに取り上げるのは、映画、ドラマを股にかけ、唯一無二の存在感を放つ役者、菅田将暉だ。映画『アルキメデスの大戦』の櫂直や、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(2022)の源義経など、天才的な変人を演じたら右に出るものがいない菅田。近年はミュージシャンとしても活動しており、音楽的な才能を世間に見せつけている。
そんな菅田だが、2022年にフジテレビ系列で放送された『ミステリと言う勿れ』では、主人公の何事件を解決する大学生、久能整(くのうととのう)を好演。田村由美の原作漫画そのままの再現度で大きな話題を呼んだのは記憶に新しい。
実のところ、金田一耕助と久能は、かなり共通点が多い。第一に、両者ともに洞察力に優れた天才で、解決の糸口が見つかると多弁になること。第二に、精神的に幼く、周りから変人扱いをされていること。そして何より、久能のトレードマークである巨大なアフロヘアが、横溝のボサボサ頭と見事にダブる。
そんな菅田だからこそ、金田一耕助を演じても絶対にハマるだろう。願わくば、金田一役に抜擢された際には、久能の口癖である「僕は常々思うんですが」を決めゼリフにしてもらいたい。