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究極の美貌と最高の演技…上半期ドラマで日本を魅了した女優(2)嫌味ゼロの好感度…つい応援したくなるヒロイン

胸キュン必至の恋愛モノや、胸を打つ医療モノをはじめ、2024年の上半期は話題作に恵まれた。作品がヒットする要因は多くあるが、役者の働きによるところは大きい。そこで今回は、中でも素晴らしい活躍を見せた女優を独自の視点で選出。殊勲賞、敢闘賞、技能賞、準MVP、MVPに分けて、その芝居の魅力を解説していく。(文・あまのさき)

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応援したくなるヒロイン像を体現

敢闘賞:生見愛瑠『くるり~誰が私と恋をした?~』

女優の生見愛瑠
生見愛瑠Getty Images

 生見愛瑠が事故で記憶を失ったヒロイン・緒方まことを演じた、ドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』(TBS系)。まことのもとに唯一残された手掛かりである男性ものの指輪を巡って、恋の四角関係が幕を開けるラブコメミステリーだ。

 恋愛モノと推理モノを掛け合わせた本作は、“本当の自分とは何か”という深遠なテーマも描いていた。

 記憶を失ったことで、まことは自分の部屋が必要以上にものが少ないことや、クローゼットに並んでいるのが地味な服ばかりであることに違和感を抱く。ドラマを通して「本当に自分はそれが好きだったのか?」「周囲からの見え方、いらぬ摩擦を生むことを避けて選んだものなのではないか?」と、気付きを得た視聴者も少なくないだろう。

 こういった逡巡を演じるのに、生見はノイズが少ない。バラエティ番組などで見せる裏表のなさや、少し抜けたところのあるチャーミングな気質が役にばっちりハマった。また、それはラブストーリーを演じる上でも有効だった。瀬戸康史、神尾楓珠、宮世琉弥というイケメン3人に奪い合われるといった構図が、嫌味に映ることは決してなかった。

 一緒に悩みたくなるし、「がんばって!」と応援したくなる。これはヒロインとしてとても重要な資質だろう。

 ここまで『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(日本テレビ系、2021)『日曜の夜ぐらいは…』(テレビ朝日系、2023)と着実にステップアップしている生見の、女優としての今後の活躍が楽しみだ。

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