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粗末すぎて逆に面白い…日本のアクション映画、伝説の失敗作(3)「大人の事情」で駄作になった残念な作品は?

text by ZAKKY

仮面ライダーからマーベルまで、いつ時代も子供たちの心をわしづかみにしてきた「アクション映画」。しかし、中には予算や演技といった大人の事情から残念な出来になってしまった作品も存在する。今回は、その中でも特につまらないと言われる伝説の駄作5本を紹介。ストーリーや演技など、さまざまな角度から切り込んでいく。(文・ZAKKY)

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「大人の事情」で駄作になった「シン」シリーズのパイロット版

『キューティーハニー』(2004)

佐藤江梨子
佐藤江梨子Getty Images

監督:庵野秀明
脚本:高橋留美 庵野秀明
原作:永井豪
出演者:佐藤江梨子、市川実日子、村上淳、及川光博、片桐はいり、小日向しえ、新谷真弓、篠井英介、松田龍平、京本政樹、吉田日出子

【作品内容】

仕事のミスは多々あるもの、OLライフをエンジョイしている如月ハニー(佐藤江梨子)。彼女の正体は、なんにでも変身できるアンドロイドだった。そんな彼女の秘密を探るべく、悪の結社パンサークローが動き出す。これに対してハニーは、謎の新聞記者・青児、警視庁刑事・夏子(市川実日子)と共に、パンサークローが放つ刺客に立ち向う。

【注目ポイント】

『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズで知られる庵野秀明が、『ラブ&ポップ』(1998)、『式日』(2000)に続いて発表した実写作品。主人公の如月ハニーを佐藤江梨子が演じる。

制作当時、「『仮面ライダー』みたいなアクションものをとにかくやりたかった」と発言している庵野。本作では、子どもの頃に夢中になったという『キューティーハニー』を実写化している。そうした意味で本作は『シン・ゴジラ』(2016)に端を発する「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」のパイロット的作品と言えるかもしれない。

とはいえ本作、当初あった潤沢な予算が大人の都合で大幅に削られており、仕上がりもかなりチープになってしまっている。また、ストーリーもあってないようなもので、どちらかというと特撮ヒーローもののテイストをポップに散りばめた「佐藤江梨子のPV」のような出来になってしまっているのも残念だ。

ただ、庵野のいちファンとして言わせてもらうと、当時、飛ぶ鳥を落とす勢いであった佐藤江梨子はきわめて魅力的に撮られている。庵野が予算が無くなっても彼女を撮り続けようとしたのも正直分からないでもない。

さて、以下では、本作が令和の世にリメイクされたとしたら、一体誰が演じるのかについて考えてみたい。ここは意外なところで、波瑠などはいかがだろうか(そんなことを言えば正直誰でもいいのかもしれないが)。そんなこんなで、皆さんも令和版『キューティーハニー』のキャスティングを妄想してはいかがだろうか。

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