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お粗末すぎて逆に面白い…史上最悪の日本のアクション映画(4)観るに堪えないの声も…豪華キャストの無駄遣い?

text by ZAKKY

仮面ライダーからマーベルまで、いつ時代も子供たちの心をわしづかみにしてきた「アクション映画」。しかし、中には予算や演技といった大人の事情から残念な出来になってしまった作品も存在する。今回は、その中でも特につまらないと言われる伝説の駄作5本を紹介。ストーリーや演技など、さまざまな角度から切り込んでいく。(文・ZAKKY)

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再結成はもはやムリ? 大物女優たちの初々しい演技が見られる異色作

『女子ーズ』(2014)

有村架純
有村架純Getty Images

監督:福田雄一
脚本:福田雄一
原作:永井豪
出演者:桐谷美玲、高畑充希、有村架純、藤井美菜、山本美月、佐藤二郎、大東俊介、安田顕、岡田義徳、黄川田将也、皆川猿時、きたろう

【作品内容】

「名字に色が入っている」という単純な理由で集められた5人の女子(赤木直子・青田美佳・黄川田ゆり・緑山かのこ・紺野すみれ)は、正義の戦隊をまとめるチャールズ(佐藤二郎)の手で、世界征服を企む怪人たちと戦う「女子ーズ」のメンバーにさせられてしまう。真面目な赤木の説得で戦隊を結成するが、基本やる気がないメンバーたち。恋愛・仕事・美容に多忙なメンバーたちは、怪人が襲ってきても揃わなくなっていく。

【注目ポイント】

『HK 変態仮面』(2013)や『勇者ヨシヒコ』(2011~2016)シリーズなど、漫画原作の実写化で頭角を現わしてきた福田雄一監督作品。コスチュームデザインを『アオイホノオ』(小学館)で知られる漫画家の島本和彦が手がけている。

桐谷美玲、高畑充希、有村架純、山本美月、藤井美菜―。本作の主演を張るのは皆主演級の大物女優たちだ。仮に今「女子ーズ」を結成しようとしたら、物語同様、誰も集まらないことだろう。そういう意味では、のちの大物たちが多数出演していた『池袋ウエストゲートパーク』(2000)や『GTO』(1998)に匹敵する作品といえるかもしれない。

とはいえ、本作が制作されたのは2014年。彼女たちもまだ役者として発展途上にあった時代だ。それゆえ、佐藤二朗やムロツヨシ、安田顕といった福田組の面々に演技力で大きな差をつけられており、レビューサイトでは「観るに堪えない」という声もあった。

ただ、筆者は言いたい。そもそも本作のコンセプト自体、従来の戦隊ヒーローもののパロディであり、観客も厳密なお芝居など求めていない。ゆるりとした雰囲気でリラックスして観るのに最適な作品だ。現に、彼女たちが怪人と対峙し、「女子レッド!」などとぎこちなく叫ぶシーンはこの上なくキュートで、微笑を誘う。

また作品自体も、福田ならではのギャグセンスと桐谷たちのたどたどしい演技が絶妙に噛み合っている。「最悪のアクションもの」と割り切って観れば、最高に楽しめるはずだ。

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