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「昔のトー横キッズだな」80年代にあぶれ者のたまり場だった「東亜会館」とは? ドラマ 『新宿野戦病院』第3話考察&評価

text by 田中稲

小池栄子と仲野太賀がW主演のドラマ『新宿野戦病院』(フジテレビ系)が現在放送中。宮藤官九郎の最新作である本作は、新宿歌舞伎町にたたずむ「聖まごころ病院」を舞台に、様々な”ワケあり”の患者が訪れる。今回は、第3話を多角的な視点で振り返るレビューをお届けする。(文・田中稲)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

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【著者プロフィール:田中稲】

ライター。アイドル、昭和歌謡、JPOP、ドラマ、世代研究を中心に執筆。著書に『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)『昭和歌謡出る単 1008語』(誠文堂新光社)がある。CREA WEBにて「田中稲の勝手に再ブーム」を連載中。「文春オンライン」「8760bypostseven」「東洋経済オンライン」ほかネットメディアへの寄稿多数。

ホストも医師もノリノリの仲野太賀と
美魔女インフルエンサーの余貴美子

ドラマ『新宿野線病院』第3話 ©フジテレビ
ドラマ『新宿野線病院』第3話 ©フジテレビ

 第3話は韓国語のナレーションから始まった「新宿野戦病院」。余貴美子がいきなり登場し、のけぞってしまった。強い…! 私は彼女と夏木マリを見ると、百戦錬磨という四文字熟語が頭に浮かぶ。

 今回の彼女の役は、美魔女インフルエンサー「イ・オンナ」。セリフを一言も話さずとも、全身から「物語の重要な部分握ってます」オーラが出ている! 

 小池栄子演じるヨウコの母ということは9割方確定であるが、答え合わせはまだ先。第3話は、彼女がとりあえず様々な伏線を張ったイメージである。

 そして亨を演じる仲野太賀はさすが。ホストも医師もノリノリ、ボンボンの真面目さまで醸し出している。この軽やかさよ…!

 役者として菅田将暉が嫉妬したというだけのことはある。私は正直、彼は平田満や川谷拓三のような名バイプレイヤーになっていくのだろうと思っていた。

 ところが今や、押しも押されぬ主演俳優。2026年の大河ドラマの主役まで決まっている。このまま多忙ですり減らないでほしいと祈っている。スターダムにのし上がるのももちろんすばらしいが、彼は、長く、できるだけ長く、コンスタントに活躍が見たい俳優である。

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