二宮和也主演の日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』（TBS系）が放送中だ。前作から6年後を舞台に、東城大学医学部付属病院に現れた、”悪魔”のような世界的天才外科医・天城雪彦の活躍を描く。今回は、第3話の物語を振り返るレビューをお届けする。（文・あまのさき）【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

ーーーーーーーーーー

【著者プロフィール：あまのさき】

アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

医療をエンタメ化することでビジネスとして成立させていく天城

　自身がセンター長を任される予定とはいえ、新病院の名称を勝手に「スリジエハートセンター」に変えようとする天城（二宮和也）。相変わらずの傍若無人な振る舞い（だが、なぜか憎めないのがちょっと悔しい…）に、さすがの佐伯（内野聖陽）も関係者への説明の必要性を説く。すると、天城はまたしても公開手術を行おうと言い始める。

　“ショー”にふさわしい患者を探す天城。一方、世良（竹内涼真）はミンジェ（キム・ムジュン）とともに、狭心症と認知症を患う年子（正司花江）の対応にあたる。年子は生活保護の受給者で、ほかの病院であまりいい扱いを受けてこなかったようだ。

　詳しい検査の結果、年子は過去に受けた手術の影響から、天城によるオペが必要であることが判明。世良はそのことを天城に伝えるが、年子のカルテを見るなり早々に断られてしまった。生活保護受給者だからか、と推測する世良。本作を貫く、命とお金の問題に苦いものを感じる。