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小池栄子”ヨウコ”の非現実的な設定がここにきて活きたワケ。ドラマ 『新宿野戦病院』第5話考察&評価レビュー

text by 田中稲

小池栄子と仲野太賀がW主演のドラマ『新宿野戦病院』(フジテレビ系)が現在放送中。宮藤官九郎の最新作である本作は、新宿歌舞伎町にたたずむ「聖まごころ病院」を舞台に、様々な”ワケあり”の患者が訪れる。今回は、第5話を多角的な視点で振り返るレビューをお届けする。(文・田中稲)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

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【著者プロフィール:田中稲】

ライター。アイドル、昭和歌謡、JPOP、ドラマ、世代研究を中心に執筆。著書に『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)『昭和歌謡出る単 1008語』(誠文堂新光社)がある。CREA WEBにて「田中稲の勝手に再ブーム」を連載中。「文春オンライン」「8760bypostseven」「東洋経済オンライン」ほかネットメディアへの寄稿多数。

知っているようで知らない豆知識が続々

ドラマ『新宿野線病院』第5話 ©フジテレビ
ドラマ『新宿野線病院』第5話 ©フジテレビ

 『新宿野戦病院』(フジテレビ系)第5話は、いつも以上に様々な情報が散りばめられた「でぇれぇ豆知識回」であった。世の中、知っているつもりでも、知らないことが多すぎると大反省である。

 まず、聖まごころ病院にマユの義父・シンゴ(趙珉和)が乱入し、非番だった警察官、岡本(濱田岳)がネットの知恵袋で自分はどうすればいいのかを調べるくだり。

「非番の場合、現行犯逮捕の権限しかありません」

 エエッ、そうなのか。しかし知恵袋を参考にするってどうなの岡本! そう思っていたが、私も今回、看護師・堀井しのぶ(塚地武雅)が担当した定番のナレーションが何語だったのかを検索した際、yahoo!知恵袋がヒットしたので、岡本さながらに読み進めてみた。回答を出していたのは、なんとAIである。

「新宿野戦病院第5話の冒頭ナレーションは、ドイツ語で話されています。この作品では、第二次世界大戦中の東京を舞台にしており、ナレーションにドイツ語が使われることがあります。ただし、主な会話はすべて日本語で行われています。」

 AIよ、基本設定からでぇれぇ間違えている(汗)。言わずもがな、『新宿野戦病院』の舞台はバリバリ令和の東京。ヨウコの「軍医」という職業と、第二次世界大戦についても描いている朝ドラ『虎に翼』(NHK総合)とキャストが被りまくっている点が、AIの分析を大きく狂わせたのだろうか。

 堀井さんのナレーションも、ドイツ語かどうか怪しい。グーグル翻訳で調べてみると、タイ語だった。

 意外なところで、AIがまだまだ発展途上であるということを知った。

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