最も怖いのは人間…プロが選ぶ最恐の “ヒトコワ系”映画(2)。仲良し家族が完全崩壊…観ていてツラすぎる一本
text by 編集部
ホラー映画紹介Vtuver・ミミカ・モーフ氏に、配信で観られる映画作品の中から「本当に怖い映画」を厳選してご紹介いただく本企画。
今回は、「この世で最も怖いのは幽霊でも怪物でもなく人間なのでは?」と思い知らしめる、“ヒトコワ系”映画をセレクト。いかにも身近な恐怖に背筋が凍る5本をお届け。
(配信状況に関する情報は2022年8月時点のもの)
『ウィッチ』(2015)
上映時間:110分
製作国:アメリカ、カナダ
監督:ロバート・エガース
脚本:ロバート・エガース
キャスト:アニャ・テイラー=ジョイ、ラルフ・アイネソン
【作品内容】
17世紀のアメリカ北東部・ニューイングランド。熱心なキリスト教徒であるウィリアム(ラルフ・アイネソン)は、妻キャサリンと5人の子供たちとともに、森に近い荒地に移り住むことにした。しかし、移住して早々、末っ子のサムが何者かによって連れ去られ、行方不明に。ウィリアムは美しき長女・トマシン(アニャ・テイラー=ジョイ)が魔女であり、彼女のせいで災難が降りかかってきたのではないかと疑いはじめる。精神のバランスを崩していくウィリアムに同調するように、一家は狂気の淵を彷徨いはじめるのだが…。
監督を務めたのは、1983年生まれのロバート・エガース。第31回サンダンス映画祭で監督賞を受賞し、一躍若手を代表するホラー作家に躍り出た。
ミミカ・モーフ 推薦コメント
ロバート・エガース監督の長編初監督作品であり、彼の世界観への忠実な姿勢が細部まで行きわたっているホラー映画。
17世紀のニューイングランドを舞台に、魔女への恐怖によって、熱心なキリスト教徒の家族が崩壊していく悲惨な筋立て。暗く、重苦しいがどこか美しさを秘めた作品でもある。
美しい少女の魅力や子供ならではの無軌道な性欲、無邪気さから来る軽率な意地悪などが、「魔女」という不浄で邪悪なものへの疑惑に変わっていく様は辛く苦しい。
家族同士で疑心暗鬼に陥る姿は観ていて辛くなること請け合いだ。
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