4本とも全部傑作…実写版『キングダム』の“原作を超えた“神シーン5選。シリーズで最も心を揺さぶった名場面は? 考察&評価
text by ZAKKY
漫画家・原泰久による大人気コミック『キングダム』実写化シリーズ最終章となる映画『キングダム 大将軍の帰還』が公開中だ。今回は、アクションシーンや、涙なしでは観られない仲間の死など、「原作超え」ともいえる描写を5つセレクト。キャラクターや名シーンなど、見事に再現した俳優の演技もあわせて紹介する。(文・ZAKKY)
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伝説はここから始まった
信の親友の死(『キングダム』1作目)
信(山﨑賢人)の親友であり、信と共に「天下の大将軍」を目指し鍛錬を重ねる男・漂(嬴政の影武者・吉沢亮)。そんな中、容姿がそっくりである、秦国の31代目の王・嬴政(吉沢亮)の影武者を担うことになったことから物語が始まる。
王弟・成蟜(本郷奏多)による反乱の際に、手負いの状態となり、命を落とす。死の間際、嬴政を守ることと、「天下の大将軍」になるという自身の夢を信に託し、息を引き取る。
このシーンは、それまで真っすぐ・快活な元気キャラであった信のエモーショナルな一面が炸裂した場面であり、初めて友人との「死別」を経験した重要なターニングポイントが描かれた重要な描写であった。
幼い頃から切磋琢磨して腕を磨いていったライバルであり、時には兄弟のような関係であった2人が、それぞれの想いを伝え、称え合うシーンの感動は、涙腺が決壊するレベル。
震えて涙を流す信を演じた山﨑賢人と静かな漂を演じた吉沢亮、2人の演技に注目してほしい。「原作超え」と断言できる緊迫感があり、実写版『キングダム』の伝説は、ここから始まったと言える。
また、漂は実は生きているのでは? という都市伝説のような噂もまことしやかに囁かれているが、それはないであろうと筆者は推測する。