映画『言の葉の庭』<あらすじ、ネタバレ>タカオとユキノは最後どうなる? 梅雨を舞台に新海誠監督が描く恋物語の結末は?
言の葉の庭
映画「言の葉の庭」の【あらすじ】、【ネタバレありあらすじ】を紹介。新海誠監督作品。入野自由、花澤香菜、平野文、前田剛ら出演。 雨の日に出会った女性と交流を重ねる高校性の淡い交流を描くアニメーション作品。女性の正体や二人の関係性の行方など、ラストまで徹底網羅!
映画『言の葉の庭』のあらすじ
「こういうことを、俺は知らなかった。だから、空の匂いを連れてきてくれる雨は好きだ」―。
靴職人を目指す高校生、秋月孝雄(タカオ)は、1限目の授業をさぼり、新宿御苑で靴のデザインを考えるのが雨の日の日課だった。
梅雨入り前のある雨の日、タカオがいつものようにベンチに向かうと、チョコレートをつまみにビールを飲む雪野百香里(ユキノ)と出会う。
「どこかでお会いしましたっけ」と尋ねたタカオだったが、ユキノは否定。タカオはベンチに座り、黙々とデザイン画を描き続ける。
しかし、ユキノは、タカオが着ていた高校の校章を一目見て、突然「会っているかも…」とつぶやく。
そしてユキノは、『万葉集』所収の短歌「雷神(なるかみ)の少し響(とよ)みて、さし曇り、雨も降らぬか、君を留めむ」を言い残して、孝雄のもとから静かに去っていく。
その後、自宅に帰ったタカオは、一緒に住む兄に夕食を作る。しかし、そこには普段はいるはずの母の姿がなかった。
なぜなら、前の晩、兄が彼女と住みたいと切り出したところ、母が自分の彼氏と住みたいといいはじめ、家を飛び出していったからだ。
夕食後、靴づくりに没頭していたタカオは、兄にユキノの短歌を書き留めた紙を兄に見せる。しかし、兄は、知るわけないだろ、と突っぱねる。
後日。新宿御苑へ向かったユキノは、またベンチでビールをあおるユキノを見つける。タカオは、彼女の横に座り、いつものようにデザイン画を描き始める。
そして、こっそりユキノの足をスケッチしていると、ユキノが「学校はお休み?」と問いかけてくる。これに、タカオが逆に「会社はお休みですか?」と問いかけると、ユキノは「またさぼっちゃった」と答える。
タカオが、何か食べないと体に悪いと言うと、ユキノはカバンから大量のチョコレートを出し、タカオに見せてくる。
「どうせ人間なんてみんなおかしいんだから」。そううそぶくユキノを尻目に、タカオは学校へ戻ろうとする。そんな彼にユキノは、「また会うかもね」と声をかける。
その後、ベンチで再びユキノに会ったタカオは、彼女に、自身の靴職人の夢を打ち明ける。タカオにとって、ユキノがいる仕事や社会は、はるか遠くの事象に思えた。
そして、自分がユキノにとってはただの子どもであり、靴づくりだけがユキノと自分をつなぎとめるよすがであると感じていた。一方、ユキノにとっても、タカオはかけがえのない存在になりはじめていた。
ある朝、通勤途中に体調がすぐれず、いつもの場所に向かったユキノは、そこでいつものようにタカオと出会う。
ひとしきり会話を楽しんだ後、タカオはおもむろに弁当を広げ、おかずの交換を持ちかける。そして、弁当を食べたあと、タカオは眠ってしまう。
その日の午後。自宅に帰ったユキノは、昔の恋人に電話をし、「その人の弁当、味がするの」と語る。実はユキノ、仕事のストレスで味覚障害に陥っていたのだ。
電話を切ったユキノは、「あれ以来、私、嘘ばっかりだ」とつぶやき、肩を落とす。