映画『ラヂオの時間』怒涛の展開に待ち受ける結末とは? 三谷幸喜初監督作品の出来栄えは? <あらすじ、ネタバレ>
ラヂオの時間
映画「ラヂオの時間」の【あらすじ】、【ネタバレありあらすじ】を紹介。三谷幸喜監督作品。唐沢寿明、鈴木京香、西村雅彦、戸田恵子ら出演。主婦が書き上げた恋愛物語の脚本が、役者たちの要望で原型をとどめぬ壮大なストーリーへと変貌していく過程を、ラストまで徹底網羅!
映画『ラヂオの時間』のあらすじ
脚本家志望の主婦、鈴木みやこ(鈴木京香)は、ラジオ局「ラジオ弁天」の生放送収録のリハーサルに参加していた。鈴木がはじめて書いた脚本『運命の女』が、シナリオコンクールで優勝したのだ。
緊張と喜びが相半ばする鈴木。そんな鈴木をディレクターの工藤学(唐沢寿明)は冷めた目でながめていた。
『運命の女』は、「熱海のパチンコ店で働くパート主婦律子が、村の漁師寅造と運命的な出会いを果たし、夫を捨てて愛に生きる恋愛物語」だった。
しかし、律子役の女優、千本のっこ(戸田恵子)が役名の変更を要求。プロデューサーの牛島龍彦(西村雅彦)ものっこの機嫌を損ねるわけにもいかず、要求を受諾。「律子」は「メアリー・ジェーン」に変更される。
これに納得がいかないのが、寅造役の浜村錠(細川俊之)だ。彼は、相手に併せて自分の役も外国人にするべきだと主張。「寅造」は「マイケル・ピーター」に、全ての登場人物が外国人に変更されたほか、舞台も熱海からニューヨークに変更される。
一方、目の前で脚本を変えられ、心中穏やかではないみやこは、「ニューヨークのパチンコ屋の従業員」というのは無理がある、と主張。
しかし、のっこはそんな彼女の声を無視し、今度は「女弁護士」への変更を要求。編成の堀之内修司(布施明)とナレーターの保坂卓(並樹史朗)の説得にも応じない。
本番が迫る中、いよいよ業を煮やした牛島は、放送作家バッキー(モロ師岡)に台本修正を依頼。みやこの台本に、新たに登場人物や裁判シーンを追加していく。
役者のわがままに振り回されるスタッフに呆れるみやこ。そんな彼女に、ディレクターの工藤は「誰も良いものを作ろうと思っていない」と言い放つ。
そして、そんな工藤の言葉を裏付けるように、番組放送直前、ミキサースタッフの辰巳真(田口浩正)が「マシンガンといえばシカゴだ」と発言。舞台はニューヨークからシカゴへ変更される。そして、時計の針が0時を差し、生放送が始まる。
ナレーションに続いて流れる自身の挨拶に憮然とするみやこだったが、ここでさらなる問題が発生する。効果音のCDがある保管庫が閉まってしまい、効果音が用意できないというのだ。
このままではマシンガンの音が使えない―。誰もが頭を抱えたその時、とあるスタッフが、駐車場のガードマンが元効果音マンだったという噂を思い出す。
一方、放送では、CMをはさみ、メアリー・ジェーンの弁論シーンが描かれていた。バッキーが、被告人ロマーノの弁明をアドリブで繋ぐ中、工藤とディレクターの太田黒は早速ガードマンの伊織万作(藤村俊二)のもとへ走る。