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次週予告が不穏すぎる…再集合した仲間の中でもっとも心に残った言葉とは? NHK朝ドラ『虎に翼』解説&感想レビュー

伊藤沙莉主演のNHK朝ドラ『虎に翼』。本作は、昭和初期の男尊女卑に真っ向から立ち向かい、日本初の女性弁護士、そして判事になった人物の情熱あふれる姿を描く。「貞女は二夫に見えず?」と題した第21週では、寅子が航一との結婚について、頭を悩ませる。寅子の下した決断は――。【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

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【著者プロフィール:あまのさき】

アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

寅子が航一との結婚に揺れる…。

連続テレビ小説『虎に翼』第21週
連続テレビ小説『虎に翼』©NHK

「貞女は二夫に見えず?」と題された『虎に翼』21週は、寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)の結婚について焦点が当てられた。

 轟(戸塚純貴)が遠藤(和田正人)とお付き合いをしていることを寅子に打ち明けた。轟が寅子のことを信頼しているとはいえ、きっとすごく勇気のいることだっただろう。寅子も1度は驚いた顔をして見せたが、それでもその事実を受け入れていたようだ。

 だが、受け入れることと慮ることは必ずしもイコールでないというのが、この後の寅子の行動でよくわかる。もともと寅子はよね(土居志央梨)に相談するために来たのだから仕方なくはあるのだが、轟と遠藤を前に、なぜいまさら結婚をしなくてはならないのか?と問うた。

 轟と遠藤は同性同士。結婚、つまり法的な関係を証明したくても、することができない。亡くなってしまったら、2人が互いを思い合っていたという記録は残らない。寅子の言葉の無遠慮さに待ったをかけたくなったけれど、そう思えるのもいまの私たちだからだろう。
 
 自身の失言に気付き、後日謝罪しに来た寅子に、轟は「振り返って気付くことばかり」と声をかけた。そうやって、少しずつ進んでいくしかないのだということを、改めて教えられた気がした。

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