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想田和弘監督によるドキュメンタリー映画『五香宮の猫』予告編&ほしよりこ、小林聡美、武田砂鉄らコメント公開

text by 編集部

映画『選挙』(2007)、『港町』(2018)、『精神0』(2020)など数々のドキュメンタリー映画を製作してきた想田和弘監督の最新作『五香宮の猫』が10月19日(土)よりシアター・イメージフォーラムを皮切りに全国順次公開される。予告編と共に、ほしよりこ、小林聡美、武田砂鉄ほかからコメントが公開となった。

人と人、人と猫、人と自然…
共に生きるということとは?

(C)2024 Laboratory X, Inc

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 ニューヨークから小さな港町へ―。瀬戸内の風光明媚な港町・牛窓。古くから親しまれてきた鎮守の社・五香宮(ごこうぐう)には参拝者だけでなく、さまざまな人々が訪れる。近年は多くの野良猫たちが住み着いたことから“猫神社”とも呼ばれている。

 2021年、映画作家の想田和弘とプロデューサーの柏木規与子は、27年間暮らしたニューヨークを離れ、『牡蠣工場』(2015)や『港町』(2018)を撮ったこの牛窓に移住した。新入りの住民である夫婦の生活は、瀬戸内の海のように穏やかに凪ぎ、時に大小の波が立つ。猫好きのふたりは、地域が抱える猫の糞尿被害やTNR活動、さらには超高齢化といった現実に住民として関わっていくことになる。

 ドキュメンタリー映画『精神0』(2020)から4年、記念すべき観察映画第10弾となる本作は、ベルリン国際映画祭をはじめ世界各国の映画祭でSOLD OUTが続出し、熱狂の拍手で迎えられた。

著名人よりコメント公開

 のどかな晴れの国の景色と、草花と生き物を神と共に守るお年寄り、こどもたちと旅人たち。誰のものでもない猫たちが刺繍糸のようにそれぞれの関係をステッチして海辺の町の中をキルトのように繋げていく。正解がない課題でも話し合い続ける場を設けられる豊かさに小さな政治の希望と温もりを感じて心に温かい光を灯してもらえたようです。
――ほしよりこ(漫画家)

 ひとの暮らしに猫がいる。猫がいるからひとが来る。排除とか共存とかの一線を決めないところに平和があるのかなあ。嵐の日でも猫が腹をだして眠るのはひとの傍らなんだなあ。
――小林聡美(俳優)

 今、この社会の喜怒哀楽はゴツゴツしているけれど、この作品の喜怒哀楽はなぜか柔らかい。なんでだろう。
――武田砂鉄(ライター)

 共生は、容易いものではない。子どもも、大人も、住民も、旅人も、参拝者も、ドキュメンタリー作家も、それぞれの思いで境内に集い、小さな命と向き合う。そのプロセスが「猫視点」で見えてくる、肉球のようにやわらかな町の記録。
――小川紗良(文筆家・映像作家・俳優)

【予告編】

【作品内容】

監督・製作・撮影・編集:想田和弘 製作:柏木規与子 配給:東風
2024年|119分|日本|16:9|カラー|ドキュメンタリー
(C)2024 Laboratory X, Inc

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