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山田涼介”加賀美”の成長ぶりが素晴らしい…ラストに残された問題とは? 『ビリオン×スクール』第9話考察レビュー

text by 苫とり子

山田涼介主演のドラマ『ビリオン×スクール』は、日本一の財閥系企業のトップである億万長者が、身分を隠して高校教師となり、生徒と様々な問題を通して成長する痛快・学園エンターテインメント。今回は、第9話のレビューをお届けする。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

明かされた加賀美の過去

『ビリオン×スクール』第9話 ©フジテレビ
『ビリオン×スクール』第9話 ©フジテレビ

 絵都学園校長・東堂真紀子(水野美紀)が小学生の頃に担任だったことや、学校の屋上で真紀子と対峙したことなど、失っていた一部の記憶を取り戻した加賀美零(山田涼介)。そんな中、真紀子の娘でゼロ組の生徒である雪美(大原梓)の行方がわからなくなる。

『ビリオン×スクール』第9話では、事前に「全伏線回収」と告知されていたように、謎に包まれていた加賀美の過去が東堂親子の問題と向き合う過程で明らかとなった。

 自分のやり方が間違っていたことを受け入れ、雪美を加賀美に託した城島佑(奥野壮)。それによって、完全に孤立した雪美は学校の屋上から飛び降りようとしていた。

 そんな彼女の居場所を見つけたのは、梅野ひめ香(上坂樹里)。梅野は彼女からいじめを受けていたのだから、普通は今の状況も“自業自得”として放っておいてもいいはず。だけど、雪美の孤独も死ぬほど辛い気持ちも一番理解できるのは梅野だった。だからといって、雪美のことを許したわけではない。 自分がしてきたこととも向き合わず、逃げようとしていた彼女に「被害者みたいな顔をして死ぬのはずるい」と梅野は訴えかける。

 さらには城島や紺野直斗(松田元太)、松下リナ(倉沢杏菜)も雪美のもとに駆けつけた。彼らは雪美より早く更生したとはいえ、間違った道に進む彼女を止めず、そこに加担したことは事実だから。罪を雪美だけに背負わせず、自分も一緒に向き合おうとしている。

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