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「ただバカなんです」中島健人”保田”ならではの”落としどころ”に唸ったワケ。『しょせん他人事ですから』第7話レビュー

text by 柚月裕実

中島健人主演のドラマ8『しょせん他人事ですから 〜とある弁護士の本音の仕事〜』(テレビ東京系)が放送中。本作は、原作・左藤真通、作画・富士屋カツヒトによる同名コミックを原作とした新時代のリーガルドラマ。今回は、第7話のレビューをお届けする。(文・柚月裕実)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:柚月裕実】

エンタメ分野の編集/ライター。音楽メディア、エンタメ誌等で執筆中。コラムやレビュー、インタビュー取材をメインにライターと編集を行ったり来たり。SMAPをきっかけにアイドルを応援すること四半世紀超。コンサートをはじめ舞台、ドラマ、映画、バラエティ、ラジオ、YouTube…365日ウォッチしています。

優しい印象の人が見せる厳しい表情ほど怖いものはない

『しょせん他人事ですから』第7話©「しょせん他人事ですから」製作委員会
『しょせん他人事ですから』第7話©「しょせん他人事ですから」製作委員会

「どぅおも~、クソ弁護士の保田で~す」。ダブルピースで笑顔を浮かべる保田。この笑顔が愛らしいやら怖いやら。

 前回、「絶対に親バレしま~す!!」とハイテンションで現実を突きつけていた保田。それが予言のように、ネットでゲームの実況配信をしているあじぇる(瀧七海)のコメント欄を荒らした優希(斎藤汰鷹)の悪事が両親にバレ、挙句に弁護士のドラゴン星川(袴田吉彦)を頼ったものの開示請求は通ってしまう…。

 結局、和徳(勝村政信)と倫子(西尾まり)は親子揃って保田の事務所を訪れ、再び頼ることにした。

 保田はドラゴンの仕事を手短に説明しつつ、優希が嘘をついたことに触れた。「その場しのぎの嘘は必ずバレるから~」と、ここまでは笑顔だったが、表情をキリっとさせて「覚えておくといい」と指摘した。優しい印象の人が見せる厳しい表情ほど怖いものはない。

 あじぇる側の要求は、解決金150万円、今後の書きこみ禁止、直接での対面謝罪の3つ。金銭的負担だけでもかなり痛いが、対面での謝罪となると心的ダメージも伴うはず。軽い気持ち、ゲーム感覚だったとはいえ全て自分が招いたこと。そして親としてもまさか家の子が…とやるせない思いだろう。

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