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世にも恐ろしい…実在する未解決事件をモデルにした邦画(3)犯罪史上最も残虐…日本を揺るがした鬼畜の所業は?

text by 編集部

「未解決事件」。人を惹きつける言葉だ。一口に未解決と言っても、犯人が特定されていながらも不透明な部分を残すものや、犯人逮捕の糸口さえも掴めていないものまで、多種多様であり、その謎めいた性質からフィクションの題材になることも多い。今回は実在する「未解決事件」をテーマにした映画を5本紹介する。(文・編集部)

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21世紀前夜に起きた「世田谷一家殺害事件」を想起させる1本

『愚行録』(2016)

俳優の満島ひかり
俳優の満島ひかりGetty Images

上映時間:120分
監督:石川慶
脚本:向井康介
出演:妻夫木聡、満島ひかり、小出恵介、臼田あさ美、市川由衣

【作品内容】

 世間を震撼させた「田向一家惨殺事件」が発生してから1年。犯人はまだ捕まっていない。週刊誌記者の田中(妻夫木聡)は、被害者である田向夫婦の知り合いに取材を重ねるが、そこで思いも寄らぬ事実が明らかになる。

【注目ポイント】

 本作で描かれる「田向一家惨殺事件」が想起させるのは、20世紀から21世紀へと移行する直前の、2000年12月30日に起きた「世田谷一家殺害事件」である。

 一晩のうちに4人もの尊い命を奪い取ったこの事件の実行犯は、犯行後、血の海となった現場でネットサーフィンをする、アイスクリームをたいらげるといった奇行に及んでいる。どう考えても異常であり、鬼畜の所業という他ない。

 多数の物的証拠が残されていながら、事件発生から20年以上経った現在に至るまで未解決にとどまっているこの事件は、小説、ドラマ、映画と、多岐にわたるジャンルの作品のモチーフとなっている。犯行自体の残虐性もさることながら、犯人像があまりにも不気味であるため、フィクションの題材になりやすいのだろうか。

 未だ犯人は市井に紛れているかもしれない。そう考えると不安な気持ちがこみ上げてくる。もしかしたら本事件をモチーフとした創作物が作られ続けている背景には、フィクションを通して事件の解決を(疑似的に)目の当たりにすることで、不安をやわらげたいという市民(観客)の潜在意識が関係しているのかもしれない。

 いずれにせよ、一刻も早い犯人逮捕を、ただ祈るばかりだ。

(文:編集部)

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