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「似すぎてやばい!」ミュージシャンの伝記映画ランキング第4位。酒に溺れる…壮絶な半生を送った天才シンガーは?

text by 編集部

“誰にも媚びず、自分を貫く”。ロックミュージシャンたちの生き方は、退屈な日常から抜け出すためのヒントを与えてくれる。命を燃やすようにして絞り出された歌声は人々の心を震わせ、前向きな気持ちに駆り立ててくれる。これまで数多く制作されてきたロックミュージシャンの伝記映画の中から、【物語の奥深さ】、音楽がもたらす【高揚感】、モデルとなった人物や時代背景の【再現度】に着目して10本の作品をチョイス。波乱万丈の人生模様と迫力満点の音楽に酔いしれる、“一粒で二度おいしい”音楽映画を厳選してご紹介する。

4位:ロケットマン(2019)

製作国:イギリス・アメリカ
原題:Rocketman
監督:デクスター・フレッチャー
脚本:リー・ホール
出演:タロン・エガートン、ジェイミー・ベル、リチャード・マッデン、ブライス・ダラス・ハワード

【物語の奥深さ】★★★
【音楽の高揚感】★★★★☆
【再現度】★★★

イギリスの国民的ミュージシャン・エルトン・ジョンの半生を描く、2019年製作の伝記映画。監督を務めるのは、ブライアン・シンガーの代役として『ボヘミアン・ラプソディ』のメガホンをとったデクスター・フレッチャー。

ロンドン郊外の喧嘩の絶えない家庭で育ったエルトン・ジョンは、鬱屈した日々を過ごし、ずば抜けた音楽センスを持て余していた。しかし、ある日、才能を見込まれて国立音楽学院に入学することに。エルビス・プレスリーの活躍に影響を受け、ロックミュージックに目覚めたジョンは、持ち前のクリエイティビティを発揮し、スターの座へと駆け上がっていく。

エルトンジョンGetty Images

エルトン・ジョンは『Your Song』(1970)や『Candle In The Wind』(1973)などの名曲で知られる、イギリス出身のシンガーソングライター。1970年代から現在に至るまで第一線で活動し、アメリカのビリー・ジョエルとともに、「ピアノロック」というジャンルを確立したパイオニアとされている。

エルトン・ジョンは、ミュージシャンとして成功を収めたあと、心身のバランスを崩し、ドラッグやアルコールに溺れ、依存症患者の集まりに参加。物語はエルトン・ジョンの回想によって展開していく。

恵まれない環境からミュージシャンとして成功をおさめ、数々の名曲をものにしていく姿が小気味よく描かれる反面、天才であるがゆえの孤独や心の闇もしっかりと描かれている。

名曲誕生秘話やレコーディング裏話は描かれず、エルトンの波乱万丈な人生がミュージカル調の演出によって描写される。キャストが歌い踊る曲は、もちろんエルトン・ジョンの名曲たち。主演のタロン・エガートンはビジュアル面のみならず、歌唱面でもエルトン・ジョンのパフォーマンスを見事に再現している。

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