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日本で最も演技が上手いミュージシャンは? 演技派歌姫(2)目力が凄い…自然体の演技で魅了したシンガーは?

歌声で我々を魅了する、日本が誇る歌姫たち。その存在感はステージを降りても発揮される。彼女たちが映画に出演すると、他の共演者にはない艶やかなオーラを放ち、またもや我々はその存在感に魅了されるのだ。彼女たちの芝居は、なぜ魅力的なのか。その理由を深掘りするべく、今回は演技が上手い女性ミュージシャンを5人セレクトして紹介する。

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岩井俊二が惚れ込んだ目を持つ

シンガーソングライターのCocco
シンガーソングライターのCoccoGetty Images

監督:岩井俊二
脚本:岩井俊二
出演者:黒木華、綾野剛、Cocco、原日出子、地曵豪、和田聰宏、毬谷友子、佐生有語、夏目ナナ、金田明夫、りりィ、野間口徹、桜井美南

【作品内容】

派遣教師の皆川七海(黒木華)は、SNSで出会った鶴岡鉄也と結婚することになる。しかしそれは、ネットで買い物をするようにあっさりと手に入ってしまったと感じる。

七海は仕事をやめ、結婚式を挙げることになった2人だったが、参列者の多い鉄也に対し七海は友達も親戚も少ないため、なんでも屋の安室(綾野剛)に頼り、代理出席者を依頼した。しかし嘘がばれ、離婚を迫られる。

家も仕事もない七海は再び安室を頼り、自身も他人の結婚式の代理出席のバイトを始め、そこで里中真白(Cocco)と出会う。

その後、大きな屋敷で月収100万円のメイドのバイトを紹介されると、そこには里中真白がいた。

【注目ポイント】

岩井俊二監督最高傑作とも言われる『リップヴァンウィンクルの花嫁』。シンガーのイメージが定着しているCoccoだが、実は彼女自身、ずっとお芝居をしたいと思っていたという。

Coccoが里中真白役に選ばれたきっかけは、2014年のCocco初主演舞台『ジルゼの事情』を観劇した岩井俊二監督が、オファーしたことによるものだ。

真白のセリフは、岩井俊二監督が、CoccoのライブMCからセリフを書き起こしたというエピソードがあり、言葉1つ1つが生きているかのように彼女の口から発せられる。

Coccoの芝居に対し、岩井俊二監督は「引き込まれる目をしている」と語り、彼女の持つ不思議な存在感を絶賛。

Coccoが演じる真白は、黒木華演じる七海とは正反対の性格でありつつも、2人の間にはお互いを思いやる愛が芽生え、ココアが牛乳に溶けるような、別々のものが一つになるような感覚を覚える。

岩井俊二監督の言う通り、本作ではCoccoの表現力が遺憾無く発揮されており、彼女の芝居は今まで見たことないような芝居だと感じる。

消えてしまいそうなのに力強く、自由なのに芯があるような、一方向ではない複雑さをナチュラルに表現している。

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