「大泉洋、演技上手すぎ…!」号泣必至の出演映画(5)。究極のポジティブフレーズ炸裂! 難病と闘った実在の人物を描く
12月2日公開の『月の満ち欠け』で主演を務めている、大泉洋。北海道のローカルタレントからキャリアをスタートさせ、今や国民的スターに。今回は大泉洋出演映画の中でも、観ていて気持ちがホッコリする、ハートウォーミングな作品を厳選してご紹介する。(文・ZAKKY)
●映画史に残るポジティブフレーズが炸裂!? 難病と闘った実在の人物を見事に演じ上げる
『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(2018)
監督:前田哲
原作:渡辺一史
脚本:橋本裕志
出演:大泉洋、高畑充希、三浦春馬、萩原聖人、渡辺真起子、宇野祥平、韓英恵竜、雷太、綾戸智恵、佐藤浩市、原田美枝子
【作品内容】
体が思うように動かなくなるという症状があり、1万人に1人が発症するとされる「筋ジストロフィー」。そんな難病を患いながらも、夢を諦めず、欲に忠実に生きることで、周囲に深く愛された実在の人物・鹿野靖明を描いたノンフィクションノベルを映画化。大泉洋は主役である鹿野を演じた。
【注目ポイント】
話すことすべてがユーモラス。どんな時でも前向きで、憎まれ口すら優しい。そんな稀代の愛されキャラを、大泉洋が実在したモデルの特徴を上手く掴みながら、見事に体現している。
観ていると、健常者だろうが障がい者だろうが“人が集まってくる人”というのは、こういう求心力を持った人物なのだと、気付かされる。主人公の稀有な魅力のおかげで、彼を支えるボランティアはどんどん増えていき、最初は彼に嫌悪感を抱いていた美咲(高畑充希)も、次第にその魅力に惹かれてゆく。そして、鹿野も美咲に恋をするわけだが、この2人のやりとりが何とも微笑ましく、切ない。
ボランティア仲間たちが見守る中、鹿野が美咲へプロポーズするシーンでは、「俺はいっつだってみんなに見られているんだ。2人っきりのプロポーズなんて、無理だろ」と言い放つ。介護されている者の心情がリアルに伝わると同時に、しっかりと男のロマンも感じさせる名セリフだ。プロポーズの結果は、ぜひご覧になって確かめてほしい。
人と話すことが大好きな主人公にとって、人工呼吸器の着用は死を意味する。生命の維持と引き換えに、人工呼吸器によって発話が困難となるシーンでは、大泉洋の迫真の芝居が泣かせる。その後、とある方法により、話せるようになった鹿野は「人口呼吸器最高! みなさまも一度、着けてみてはいかがですか?」と一言。このセリフは、究極のポジティブフレーズとして、観る者の記憶に深く刻まれるだろう。
(文・ZAKKY)
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