「嫌な気持ちがドロドロ」後味最悪…究極の鬱ホラー映画(1)。これが実在の事件…生々しく残虐な日本映画
text by 編集部
ホラー映画紹介Vtuver・ミミカ・モーフ氏に、配信で観られる映画作品の中から「本当に怖い映画」を厳選してご紹介いただく本企画。今回は、鬱展開ホラー映画の中から5作品をチョイス。逃げ場のない殺人ゲーム、出口のない迷宮をさまよう母親…。報われない展開に神経が逆撫でされる、鬱ホラーの傑作群をご紹介。
(配信状況に関する情報は2022年12月時点のもの)
『冷たい熱帯魚』(2010)
上映時間:146分
製作国:日本
監督:園子温
脚本:園子温、高橋ヨシキ
キャスト:吹越満、でんでん、黒沢あすか、神楽坂恵、梶原ひかり渡辺哲、諏訪太朗、裵ジョンミョン、三浦誠己、芦川誠
【作品内容】
娘と若い後妻との家族関係に問題を抱える主人公・社本は、熱帯魚店の経営者。ある日同業者の村田と出会い、徐々に親しくなっていく。しかし、社本は村田が恐ろしい連続殺人犯であることに気づき……。
メガホンをとったのは、『愛のむきだし』の園子温監督。本作はベルリン国際映画祭で2つの賞受賞。殺人犯・村田を演じたでんでんは、本作で第35回日本アカデミー賞の最優秀助演男優賞を受賞している。
ミミカ・モーフ 推薦コメント
邦画作品の中でも、嫌な映画、胸糞映画を挙げる際に常に名前が挙がるのが本作だ。本作のストーリーは、実際の事件に基づいている。こんな残虐な事件が、我々の住む身近で起きていたことが非常に恐ろしい。
それに加え、生々しい死体解体描写や暴力、性的描写、恫喝、脅し…。そのあまりのリアリティに観ていて精神がすり減っていくこと請け合い。とにかく生々しく、観ていて嫌な気持ちになる映画だ。
特に私自身は、グロ描写や暴力描写に耐性があるものの、非常にリアルな人心掌握術とそれによりおかしくなっていく人々の日常が、あっけらかんと崩壊していくサマがなんとも言えない気持ちにさせられる。
嫌な気持ちがドロドロと心を溶かしていき、心に重い負荷をかけてくる作品であると言っていいだろう。
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