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安達祐実の覚醒っぷりが凄まじい…初回から脚本のクオリティに驚かされたワケ。NHKドラマ『3000万』第1話考察レビュー

text by 苫とり子

NHKが新しい制作手法を取り入れ誕生した土曜ドラマ『3000万』(よる10時放送)。10月5日より放送が開始された本作は、NHKが新たに立ち上げた脚本開発に特化したチーム“WDRプロジェクト”によって制作され、主演は安達祐実、共演を青木崇高が務める。今回は、第1話の物語を振り返るレビューをお届け。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

脚本開発チームWDRプロジェクトによるクライムサスペンス

『3000万』第1話 ©NHK

『3000万』第1話 ©NHK

 もしも3000万が入ったカバンを拾ったら、きっと多くの人が交番に届けると回答するだろう。だけど、もし持ち主が取り返しに来る可能性が低く、拾った場面を誰も見ていなかったとしたら? 魔が差してしまう場合もなくはないのかもしれない。

『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)での好演も記憶に新しい安達祐実が主演を務める秋ドラマ『3000万』(NHK総合)が10月5日にスタートした。本作は、“脚本開発チーム”WDRプロジェクトから生まれたクライムサスペンスで、平凡な家族がほんの少しだけ幸せな生活を求めた結果、泥沼にハマっていく姿を描く。

 WDRとはWriters’ Development Roomの略で、2022年にNHKが開設した「脚本開発に特化したチーム」のこと。複数の脚本家が「ライターズルーム」という場に集い、共同執筆する海外の手法を取り入れる形でメンバーの募集が始まり、応募者2000人以上の中から脚本家10人が選出された。

 その後、10人は連続ドラマの第1話を19本仕上げて一度解散。そしてその中から『3000万』の制作が決まり、再び収集されたメンバーでライターズルームが結成された。弥重早希子、名嘉友美、山口智之、松井周ら選ばれた4人は全8話を順番に手がけていくという。

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